2026年1月16日(金)、東京・代々木のInnovatiaセミナールームにて、AiWiLL株式会社と株式会社みらいマーケティング本舗の共催による『ひとりマーケターの教科書』出版記念トークセッションを開催しました。


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冒頭、モデレーターの和成氏が「ゆるふわな雰囲気で楽しく進めましょう」と場を和ませる一方で、定員20名の会場は満席。「ひとりでも成果を出せるマーケティングのすべて」というテーマに対し、最前列から最後列まで、参加者の真剣な眼差しと熱気が充満する中でのスタートとなりました。



イベント開催概要
- イベント名: 『ひとりマーケターの教科書』出版記念イベント
「ひとりでも成果を出せる」マーケティングのすべて 〜失敗も成功も、全部話します〜 - 日 時: 2026年1月16日(金) 19:00 – 21:00
- 登壇者:
- 堀野 正樹 氏(著者・メインスピーカー)(@horino_ec)
(株式会社みらいマーケティング本舗 代表取締役 / 著者) - 赤堀 亘 氏(主催)(@wakahori110)
(AiWiLL株式会社 代表取締役) - 伊東 和成 氏(モデレーター)(@MacopeninSUTABA)
(株式会社サードスコープ 取締役COO )
- 堀野 正樹 氏(著者・メインスピーカー)(@horino_ec)

第1部:著者・堀野氏が語る「泥臭い顧客理解」
〜会場が大きく頷いた「失敗と成功」の実体験〜
第1部では、著者の堀野氏が登壇。「かつては社内で『何をやっているか分からない』と言われる三流マーケターだった」という赤裸々な自己開示から始まり、そこから「たった4人のチームで年商70億円の事業を回す」までに至った、ウォーターサーバー事業時代の強烈なエピソードが披露されました。


特に会場の空気が変わったのは、「CMをやめて売上が伸びた理由」のロジックです。 堀野氏は当時、競合他社とのスペック競争に勝つため、徹底的な顧客インタビューを実施。その結果、「お客さんはブランド名すら覚えておらず、ネットの『比較サイト』だけを見て決めていた」という衝撃の事実に直面します。
堀野:「そこで、思い切ってテレビCMをやめ、年間10億円の予算のうち6億円を比較サイト対策に『全振り』しました。その結果、他社がCMを打てば打つほど、検索したユーザーが自社に流れてくる『コバンザメ戦略』がハマり、売上が劇的に伸びました」
さらに、LTV(顧客生涯価値)向上のために行った「100軒以上の自宅訪問」のエピソードも強烈でした。
「サーバーが大きすぎて邪魔」「飲みきれずに段ボールが積み上がっている」といった、データからは見えないリアルな不満を発見。そこから「配送スキップ機能」を提案し、あえて水を送らないことで解約率を下げたという逆転の発想に、多くの参加者が深く頷いていました。
また、堀野氏は「潜入調査」の裏技も披露。
「メーカーの人間と言うと本音が出ないので、調査会社の人間として座談会に潜り込み、ボロボロ出てくる悪口や本音をメモしていた」という執念の行動力に、会場からは驚きと感嘆の声が上がりました。


第2部:クロストーク「AIに丸投げはNG。人間がやるべき”仮説”と”熱量”の話」
〜プロンプトのコツからSNS運用まで、3人の”手触り感”ある活用術〜
第2部では、モデレーターの和成氏、赤堀氏を交え、「生成AIの実践的活用法」について議論が白熱しました。
単なる便利ツールの紹介に留まらず、「AIが出してきたものを、どう人間が料理するか」という、成果に直結する泥臭いノウハウが次々と飛び出しました。


■ 和成の活用術:営業・リサーチの「仮説構築」
「商談前のリサーチにAI(Gemini等)を使い倒しています」と語る和成氏。単に会社概要を調べるのではなく、「仮説」を作らせるのがポイントだと語ります。ゼロから調べる時間を短縮し、人間しかできない「仮説検証」と「提案」に時間を割くという営業の極意が共有されました。
「相手企業の社長インタビュー記事などをAIに読み込ませ、『この社長はパッション重視』『今は営業マンの採用に困っているはず』といった仮説を立てさせます。その仮説を持って商談に臨むことで、『御社の課題はこれですよね?』と刺さる提案ができるようになりました」
■ 赤堀の活用術:イベントPDCAの高速化
イベント主催者である赤堀氏は、PDCAを回すスピードにAIを活用しています。
「イベント後のアンケート分析や、次回の集客キャッチコピー作成に使います。『今回の参加者はこういう感想だったから、次のタイトルにはこのキーワードを入れよう』といった改善サイクルを、AIを壁打ち相手にしながら高速で回しています。一人で考えると煮詰まる企画も、AIとなら無限にブレストできます」
■ 堀野の活用術:顧客憑依(ペルソナシミュレーション)
堀野氏は、AIを「顧客そのもの」になりきらせるユニークな使い方を披露しました。
「AIに特定のペルソナ(例えば30代主婦など)になりきってもらい、『この商品どう思う?』『この広告文、刺さる?』と壁打ちします。もちろんリアルのヒアリングが最強ですが、その前段階のシミュレーションとしてAIを使うことで、企画の精度を上げています」
■ SNS運用での”人間味”の残し方
話題はSNS(X/Twitter)運用にも及びました。「AIで文章を書くと、どうしてもAIっぽく(優等生すぎたり、不自然に)なる」という課題に対し、和成氏から実践的なプロンプトのコツが紹介されました。
- 自分の過去の伸びた投稿を10個くらいAIに読み込ませて、文体やクセを学習させる(Few-shotプロンプト)
- あえて、プロンプトに「人間味を持たせて」「AIっぽさを消して」と指示に入れる
3名の共通見解として出された結論は、「AI時代だからこそ『人間力(OS)』が重要になる」という点です。「ノウハウコレクターにならず、AIが出した仮説を泥臭く実行できるかどうかが、成果を分ける鍵になる」テクノロジーの話をしていたはずが、最後は人間の「泥臭さ」と「熱量」の重要性に帰着するという、会場全体が深く納得するセッションとなりました。
「AIに丸投げするのではなく、自分の『仮説』や『人間味』を足すことが不可欠」という結論には、会場からも納得の声が上がっていました。
質疑応答と会場の雰囲気
〜予算取りから採用まで、”ここだけの話“が続出〜
後半のQ&Aセッションでは、Slidoを通じて具体的な悩みや質問が次々と寄せられ、登壇者たちが本音で回答しました。


Q. 社内で新しい施策の予算を取るコツは?
A. (堀野)「小さく勝って信用を貯める」
いきなり大きな予算を狙わず、まずは数万円で速攻の成果(クイック・ウィン)を出して信用を作ること。提案時は「松・竹・梅(ポジティブ・通常・ネガティブ)」の3パターンを用意し、経営者のリスク不安を先回りして解消するのが鉄則です。
Q. AIで作ったLP、プロに頼むタイミングは?
A. (和成・赤堀)「売れる数字が出てから」
最初はAIで作ったLPで少額の広告を回し、テストマーケティングを行います。そこでニーズが確認できてからプロに依頼すればOK。今はスピード優先で「まずは世に出す」ことが最重要です。
Q. 予算がない個人事業主のリサーチ方法は?
A. (堀野)「1,000円オフ会で本音を聞く」
実費程度(1,000円)の参加費で、小規模なユーザー交流会を開くのがおすすめ。「開発者と話したい」ユーザーからポロリと出る本音こそが、最強のリサーチ材料になります。
登壇者たちの飾らない本音回答に、会場の緊張も解け、時折笑いが起こるアットホームながらも密度の濃い時間となりました。

イベント終了後の交流会では、「目が合ったら名刺交換」の合言葉のもと、参加者同士が積極的に交流。堀野氏のサインを求める長い列ができ、終了時間ギリギリまで「明日からの施策」について熱い相談が交わされるなど、最後まで熱量の高いイベントとなりました。
ネットや書籍だけでは解決できない個別の悩みを、登壇者に直接ぶつけられるのもリアルイベントならではの価値そのものでした。


参加者の声
参加者から寄せられた、熱い感想の一部をご紹介します。
- 書籍もいただけたのと、AI活用された生の声を聞くことが出来たので、非常に有意義でした。
- マーケティングをする上でブレてはいけないポイントや、実際にどんな壁打ちを試しているかなど、具体的なお話を聞かせていただきまして、大変ありがたかったです。
- 実際にどんな壁打ちを試しているかなど、具体的なお話を聞くことができました。
- 綺麗な成功談だけでなく、泥臭い失敗談や現場のリアルな工夫が聞けて、明日からの勇気をもらいました。

まとめ
「マーケティングとは、やるものではなく『動かす』もの」。 堀野氏の言葉通り、参加者一人ひとりが明日から周囲を巻き込み、成果を出すための「具体的な武器」と「仲間」を持ち帰る一夜となりました。

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