AIを使っていて、最近は「どれが一番いいか」とは考えなくなりました。仕事によって、頼みたい相手が違うからです。

赤堀亘
執筆・監修 AiWiLL株式会社 代表取締役 赤堀亘

AiWiLL株式会社代表。AI顧問「WiLLAGENT」で、企業の仕事をAIと人が進められる形にする伴走支援を行っています。記事では、実務で使える手順と、人が確認すべき点を明らかにします。

私はCodexでGPT-6 Astra、Claude CodeでFable 5、Grok BuildでGrok 4.6を使っています。戦略を考えるとき、HPを作るとき、日々の案件を追うとき。それぞれで手が伸びるツールが変わります。

ここに書くのは、同じ問題を解かせた性能ランキングではありません。AiWiLLの仕事を実際に進めるなかで、何を任せたくなったかという話です。

Fableは、自分が考えていなかった前提を拾ってくれる

経営の壁打ちで、いま特に頼りにしているのがFableです。

よさを一言で言うなら、経験を積んだコンサルタントが先回りしてフィードバックしてくれる感覚に近い。自分が検討項目に入れていなかったことまで拾い、提案や指摘を返してくれます。

たとえば、顧客数を増やすことを考えていたときです。そこで出てきたのは、スタッフ教育を先に厚くし、サービスを届ける力を強化して、満足度や継続率を支えられる体制を整えてから増やした方がよい、という指摘でした。

価格設計でも、その価格では粗利が低く、マーケティング予算を確保しづらいという指摘がありました。売れる価格を考えるだけでは、その先の成長に必要なお金が残るかという視点が抜けてしまいます。

私は実際に価格を見直しました。スタッフ向けのトレーニングや学習教材、オンボーディング資料、ガイダンスも整えました。

いまはスタッフに任せられる範囲が徐々に広がっています。顧客を増やすことにも、そのための投資にも、以前より安心して踏み出せるようになってきました。

満足度や継続率がどれだけ変わったかは、今回、数字として示せていません。ただ、壁打ちで得た指摘が、価格と教育体制を変える行動につながったことは確かです。

Astraには、時間とコストをかけても頼みたい仕事がある

Astraは、私の使い方では出力に時間がかかり、コストも気になります。それでも、クリエイティブの仕事では手放せません。

特に大きかったのはHPのリニューアルです。仕上がりを見て感じたのは、「プロが作った品質になる」ということでした。

画像生成によるクリエイティブ制作、スライド作成、動画編集。PCを操作して作業を進めてもらう使い方も含めて、任せたい仕事が増えています。

私がここで評価しているのは、完成したものの品質です。待つ時間や費用も含めて考えて、それでもこの仕事はAstraに頼みたいと思える。HP刷新は、その感覚が強く残った仕事でした。

Grokには、日々の情報整理をどんどん任せている

Grokでまず感じるのは速さです。

メール、Slack、議事録から情報を集める。案件の進捗を整理する。TODOを管理する。こうしたルーティンの仕事を、どんどん任せています。

私がGrokを使いたくなるのは、日々動いている仕事の情報を集め、整理してほしい場面です。リサーチや作業を頼むときにも、この速さが使いやすさにつながっています。

選ぶときは、自分が任せたい仕事を具体的にする

私の場合、経営判断や戦略の壁打ちはFable、仕上がりの品質を求める制作はAstra、日々の情報収集や整理はGrok、という使い分けになっています。

同じ使い分けが、すべての会社に合うとは限りません。今回の話も、処理時間や費用を同条件で測った比較ではありません。

試すなら、いま抱えている仕事を一つ持ち込んでみてください。見直したい料金表、仕上げたいHP、状況を把握したい案件。その仕事で、判断がどう変わったか、使える成果物になったか、任せられる範囲が広がったかを確かめる。

私にとってAIを使い分ける理由は、日々の仕事のなかにあります。

自社の仕事で条件をそろえて比較したい方には、社内テストの手順と採点表も用意しています。

取材と利用環境について

2026年9月9日の赤堀亘への取材をもとに構成。利用環境と使用感は本人の申告です。モデル単体の能力だけでなく、CLIの機能や接続先、渡した資料を含む仕事全体への評価であり、同条件の実測比較ではありません。

モデル名の確認:OpenAI:GPT-6 Astra、Anthropic:Claude Fable 5、xAI:Grok 4.6。

医療、建設、農業、営業、製造、飲食など、さまざまな仕事の人が並ぶAiWiLLのキービジュアル。AIを使いこなす会社は、イケてる。

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