「AI顧問って、実際は何をしてくれるんですか」。この仕事を始めてから、いちばん多く受けてきた質問です。以前の私は「AI活用の伴走支援です」と答えていました。嘘ではないのですが、この答えで相手の表情が晴れたことは一度もありません。月20万円の契約を検討している経営者にとって、抽象的な説明は判断材料にならないからです。
累計約15社の顧問をやってきて、いまの答えは決まっています。カレンダーを見せる。契約前の90分で何をして、1ヶ月目の2回のセッションで何を作り、セッションとセッションの間に何が起きて、1ヶ月が終わった日に手元に何が残っているのか。日付と中身の入った実物を見せるのが、どんな説明より速くて正確です。だからこの記事には、私がAI顧問(WiLLAGENT)で実際に使っている1ヶ月目のカレンダーを、90分のタイムラインごとそのまま載せました。3ヶ月全体の設計図は全6回・3ヶ月プログラムの記事で公開済みなので、ここでは最初の30日だけを拡大します。読み終えたとき、AI顧問に頼む・頼まないにかかわらず、「導入した場合の最初の1ヶ月」が自社のカレンダーに書き込めるくらい具体的になっているはずです。
日本テレビ・Bitget等でのB2Bマーケティング実務を経て、2023年にSHIFT AI創業へ参画。コミュニティ・スクール責任者として2年で3万人規模へのグロースを主導。2026年、静岡県熱海市でAiWiLL株式会社を創業。生成AI顧問「WiLLAGENT」として、防災設備・不動産管理・旅館・飲食など現場型の中小企業に入り、売り上げ向上に寄与するマーケティングや営業施策をどうAIで質を上げ、数を増やすかを一緒に考え抜き、人手不足のなか報告書・見積・マニュアルづくりといった実務をいかにAIで省くかといった、AIを使った事業づくりを伴走支援している。生成AI研修・Eラーニングの監修も担当。企画したイベント・ウェビナーは累計112件、参加者は1万人超。
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1ヶ月目のカレンダー——先に全部見せます
結論の表から置きます。私の顧問は月2回・1回90分のセッションを3ヶ月、合計6回で進めます。ここで最初に知っておいてほしい変則が1つあります。全6回のうち第1回に当たる「棚卸しと方向づけ」は、契約前の90分セッションが兼ねるという点です。契約書を交わした時点で、実は第1回は終わっている。だから契約後の1ヶ月目は、「AIの職場づくり」と「最初の1業務のインストール」という、手を動かす2回のセッションから始まります。
| 週 | 予定 | 中身 | 会社側の時間 |
|---|---|---|---|
| 第0週 | 契約前90分(初回セッション) | 業務の棚卸し・90日ロードマップをその場でAIと作成・3ヶ月プランへの割り付け・契約判断 | 90分 |
| 第1週 | 準備期間 | 契約手続き。宿題①=会社の資料を「集める」(作らない)。導入講座の動画視聴 | 1〜2時間 |
| 第2週 | セッション①(90分) | ツール導入・学習させない設定・フォルダ(ディレクトリ)設計・AIのルール1枚 | 90分 |
| 第3週 | セッションの間 | チャット相談はいつでも。宿題②=集めた資料を読ませたAIに実務の下書きを1本頼む | 30分〜1時間 |
| 第4週 | セッション②(90分) | 最初の1業務をその場でAIにインストール(実演) | 90分 |
| 月末 | — | 手元に残るもの6点(後述のチェックリストで確認) | — |
会社側が確保する時間は、契約前の90分を含めて月5〜6時間。日程は会社の繁忙に合わせて前後しますし、週の間隔が詰まることもありますが、セッションの骨格は約15社の顧問でほぼ変えておらず、契約前90分の形もいまはすべてのご相談で共通です。ここから、この表を1マスずつ拡大します。
契約前90分——初回セッションが契約の「前」にある理由

普通のサービスは、契約してから初回が始まります。私は順番を逆にしていて、初回セッションを契約の前に行います。90分、実際に一緒に働いてから、契約するかどうかを決めてもらう形です。
理由は2つあります。1つ目は、相性は資料では分からないから。AI顧問は3ヶ月のあいだ会社の内側に入って一緒に仕事をする相手で、提案書のできばえと、実際に隣で働いたときの感触は別物です。これを確かめる方法は「実際に90分働いてみる」以外に見つかりませんでした。2つ目は、契約の判断材料は金額ではなく「自社の場合、何をAI化するか」そのものだから。何に使うかが見えていない段階で料金表だけを見せて判断を迫るのは、順番が逆だと思っています。
90分の実際のタイムラインがこれです。
| 時間 | パート | やること |
|---|---|---|
| 開始〜10分 | 関係づくり | 事業の歴史、最近力を入れていることを聞く。AIの話はまだしない |
| 10〜35分 | 業務の棚卸し | 時間を食っている業務・社長に確認が集中している場所・属人化している仕事を言語化する。相手の言葉をそのままメモに残す |
| 35〜60分 | ロードマップ作成 | その場でAIを開き、聞いた話を一緒に整理。AI化のテーマ候補を3〜5個出し、「効果×着手しやすさ」で優先順位をつけ、90日の骨子に落とす |
| 60〜70分 | 3ヶ月プラン | ロードマップを月2回×全6回のセッションに割り付けて、「あなたの会社の3ヶ月」として見せる |
| 70〜82分 | サービス説明 | 料金・提供範囲・やらないこと(成果の保証・システム開発の請負はしない等)を先に言う |
| 82〜90分 | 意思確認 | 進める場合は、契約書の送付日と次回セッションの日程まで決める |
核心は35〜60分です。ここで私は画面共有でAIを開き、直前25分のヒアリング内容を一緒に入力して、テーマ候補の整理をAIに頼みます。ポイントは、AIの出力をそのまま使わないこと。「この候補はうちでは無理」「この表現はうちらしくない」と、相手と一緒に直していきます。AIの出力を直して自社のものに変えていくこの工程こそ、顧問の3ヶ月で毎回やることの縮図だからです。つまりこの25分は、サービスの説明ではなく、サービスそのものの試食です。
そして、ここで作ったヒアリングメモと90日ロードマップは、契約してもしなくても、その場で相手に渡します。契約に至らなければ90分がまるごと持ち出しになる設計で、正直に言えば、この形にした当初は勇気が要りました。それでも続けているのは、判断材料を先に全部渡さない限り、相手は中身の見えない箱にお金を賭けることになる——自分が顧客の立場ならそれは嫌だ、という単純な理由です。
この90分で、私の側も相手を見ています。見ているのは3つです。①自社の業務の話が具体的に出てくるか——現場の解像度が低いままだと、棚卸しが空転します。②「AIに入れてはいけない情報」を自分ごとで考えられるか——顧客情報や社外秘の線引きを丸投げにする会社があとで手を止める場面を、私は繰り返し見てきました。③宿題、つまり実務で試す時間を出す意思があるか——月2回のセッションだけで魔法のように定着することはありません。この3つが揃わないまま契約だけ進めても、3ヶ月後にお互いが不幸になります。
棚卸しの冒頭で「時間を食っている業務はありますか」と聞くと、最初に返ってくる答えが「特にないですね」であることは珍しくありません。それが30分後には、書ききれないほど出てきます。腕を組んで聞いていた経営者が、自社の業務がAI化テーマの候補として画面に並んだ瞬間に前のめりになる——この変化が起きた3ヶ月は、たいていうまくいきます。逆に、90分たっても他人事の距離感が変わらない場合は、こちらから契約を勧めることはしません。
1ヶ月目・1回目のセッション——AIの「職場」をつくる90分
契約後、最初のセッションです(全6回の通し番号では第2回に当たります)。棚卸しと方向づけは契約前の90分で済んでいるので、この回は手を動かす環境づくりに90分を全部使います。やることは3つです。
①ツールの導入と「学習させない」設定
ChatGPTやClaudeといった一般的なAIツールの有料プランを、会社の用途に合わせて選んで契約します。実費の目安は1人あたり月3,000円〜1万円。顧問料と別にかかる費用はこれだけで、専用システムの開発も高額なライセンスも要りません。
契約と同時に必ずやるのが、入力した内容をAIの学習に使わせない設定です。主要なAIツールには、業務データをモデルの学習に利用させないための設定が用意されています。これを初日に済ませ、あわせて「AIに入れてはいけない情報」——顧客の個人情報、社外秘の数字、パスワードの類——の線引きを、会社の言葉で決めます。この順番には意味があります。安全の線引きが先にあるから、社員は以後、ためらわずにアクセルを踏める。線引きのない会社では、真面目な人ほど「これ、入れていいのかな」で手が止まります。
②フォルダ(ディレクトリ)設計——プロンプトより先に、置き場
この回の本丸です。AIに賢く働いてもらうために最初にやるべきは、上手な指示文(プロンプト)の練習ではなく、AIが読む資料の置き場を設計することだと私は考えています。私の顧問の進め方は一貫していて、「棚卸しをして、ディレクトリ(フォルダ)を整えて、AIに仕事をインストールする」。この順番の根っこにあるのは、指示の巧拙よりも、AIに渡す材料(コンテキスト)の質と量のほうが出力の質をはるかに大きく左右するという、約15社の現場で例外を見たことがない法則です。
セッションでは、たとえばこんな形のフォルダを一緒に作ります。
うちの会社/ ├── 00_会社の基本情報/ ← 事業内容・商品・料金・強み・沿革 ├── 01_お客様/ ← 主な客層・よくある質問と定番の答え ├── 02_お手本/ ← 良くできた報告書・提案書・返信文の実物 ├── 03_ルール/ ← 文体・使わない言葉・入れてはいけない情報 └── 09_作業場/ ← AIと作る下書きの置き場
これは説明用に単純化した例で、実際の構成は会社の業務に合わせて設計します。ここに入れるのは、第1週の宿題で集めてもらった「すでにある資料」です。新しく書き起こすものは、ほとんどありません。集めて、置き場に収めて、AIに読ませる。それだけで、AIの答えは一般論から「この会社の話」に変わります。もう1つ、置き場を設計するときの原則として伝えているのが、「見せない、ではなく、必要な分だけ必要なときに見せる」という考え方です。全部隠すのでも全部見せるのでもなく、仕事ごとにAIが読む場所が決まっている状態を作る。これが、安全と出力品質を両立させる実務解です。
③AIのルールを1枚にする
最後に、会社としてのAIの使い方を1枚のファイルにまとめます。中身は、自社の文体、使う言葉と使わない言葉、入れてはいけない情報、AIの出力を誰が確認してから外に出すか。分厚い規程集ではなく、A4で1枚です。この1枚とフォルダと安全設定が揃った状態を、私は「AIの職場ができた」と呼んでいます。どれだけ優秀な人でも、机も資料棚も就業ルールもない会社では働けません。AIも同じです。
1ヶ月目・2回目のセッション——最初の1業務を「インストール」する
1ヶ月目の仕上げは、実演です。棚卸しで決めた優先業務の中から1つを選び、その場でAIに仕事として教え込みます。私はこの工程を「業務のインストール」と呼んでいます。一度きりの便利な使い方を覚えることではなく、仕事のやり方をファイルに書いてAIに渡し、誰がいつ頼んでも同じ品質で再現される状態にすることです。
私がAIを働かせるときの整理は、「優秀なAI社員=指示(プロンプト)×材料(コンテキスト)×働く環境」という掛け算です(自社の運用で使っている整理です)。1回目のセッションで作ったのが「働く環境」、宿題で集めたのが「材料」。この回で最後の「指示」を型にして、掛け算を完成させます。
最初の1業務の選び方には基準があります。
- 繰り返し発生する——月1回以上、ほぼ同じ形で発生する仕事であること
- 書きものである——報告書・案内文・返信・議事録など、文章が成果物であること
- お手本がすでにある——過去の「良くできた実物」が2〜3本残っていること
実演の流れはこうです。①お手本と判断基準をフォルダに置く → ②AIに仕事を頼む → ③出力を担当者と一緒に直す → ④直した内容を「ルール」としてファイルに書き戻す → ⑤もう一度、同じ仕事を頼む。1ヶ月目のハイライトは⑤です。④で書き戻したルールを読んだAIの2回目の出力は、1回目と見違えるほど会社に寄ります。さっき直したことが、もう反映されている——ここで多くの会社の空気が変わります。魔法ではなく、材料と置き場とルールを整えた掛け算の結果です。
これは顧問先だけに提供している特別な技ではなく、私自身が毎日使っている仕組みの移植です。私は日報の作成、SEO記事の制作、提案資料の組み立てといった自分の定番業務を、この形で自分のAIにインストールしてあり、いまはどれも1行の指示で再現されます。自分の会社で毎日回している型だからこそ、顧問先の業務にも確信を持って移植できます。
なお、この回で扱うのは必ず「1業務」です。時間が余っても、2つ目に手を広げません。1ヶ月目に3業務を浅く触った会社より、1業務を型まで持ち込んだ会社のほうが、2ヶ月目以降の広がりは速い。「広く浅く」は、何も残らないことの婉曲表現だと思っています。
セッションの間に起きること——顧問は「月2回の面談」ではない
ここまで読むと、AI顧問は月2回×90分=月180分の商品に見えるかもしれません。実際は違います。セッションは節目であって、本体はむしろ「間」にあります。
チャットでの相談は、いつでも
セッションとセッションの間、顧問先とはチャットでつながっていて、テキストでの相談はいつでも送ってもらえます(返信は営業日の対応です)。1ヶ月目に多いのは、こんな種類の質問です。
- 「この資料、AIに入れて大丈夫ですか」——線引きの個別判断
- 「昨日までできていた頼み方で、急に変な出力になった」——つまずきの解消
- 「明日の会議のこの資料づくり、AIでやれますか」——適用範囲の相談
どれも、次のセッションまで2週間寝かせたら熱が冷めてしまう類の疑問です。AIの定着は「使おうと思った瞬間に、つまずきが解消されるか」でほぼ決まるので、この即時性は面談そのものより重要だと考えています。
宿題は「集める」と「1回使う」の2つだけ
1ヶ月目の宿題は2つだけです。1つ目は契約直後の「集める」宿題。会社案内、料金表、過去の良い報告書やメール、よくある質問への定番回答——すでに社内にあるものを、フォルダに集めてもらいます。新しく作る宿題は出しません。作る宿題が忙しい現場で後回しにならなかった例を、見たことがないからです。2つ目はセッション①のあとの「1回使う」宿題。集めた資料を読ませたAIに、実務の下書きを1本頼んでみる。うまくいってもいかなくても、その結果がセッション②の実演の材料になります。
あわせてこの期間に、AIの基礎を押さえるための動画教材を見てもらいます。私が制作した63本の導入講座の中から、その会社の1ヶ月目に必要な回だけを選んで渡す形です。セッションの90分を知識のインプットに使わず、手を動かす時間に全部充てるための設計です。
宿題が止まることも、もちろんあります。そのとき「なぜ止まったか」を責めずに聞くと、たいてい次の設計材料が出てきます。時間がなかったのか、線引きに迷ったのか、頼み方が分からなかったのか。止まり方は、その会社の詰まりの正確な地図です。
1ヶ月が終わった日に、手元に残っているもの
1ヶ月目の最終日、会社の手元にはこれだけのものが残っています。逆に言えば、これが残らないなら、その1ヶ月は失敗です。
そして、1ヶ月目に「無いもの」も正直に書いておきます。売上への目に見える効果は、まだありません。全社への展開もまだです。完全自動化は3ヶ月たってもやりません——人の確認を外す設計は、中小企業の実務では品質事故のもとだからです。1ヶ月目は徹頭徹尾、土台の月です。この土台の上に、2ヶ月目のチーム共有と実務投入、3ヶ月目の売上構造への配置と自走設計が載っていきます。2ヶ月目以降の中身は3ヶ月プログラムの記事にすべて書きました。
この土台づくりに月額20万円(税別)を払う価値があるかどうか。その判断材料になる料金の内訳と費用対効果の考え方は、AI顧問の費用相場の記事に公開しています。
補足:顧問を入れずに、この1ヶ月を自力でやる場合
このカレンダーは、自社だけでも再現できます。①自分で90分とって業務を棚卸しする(質問リストは3ヶ月プログラムの記事の8問をどうぞ)→②有料プランを契約し、学習させない設定と禁止情報の線引きを済ませる→③フォルダを作り、すでにある資料を集めて収める→④お手本のある1業務で「頼む→直す→ルールに書き戻す→もう一度頼む」を回す。推進役の時間が月5〜6時間確保でき、線引きの判断で止まらない自信があるなら、顧問なしで進めて構いません。
「合わない」と分かるのも、1ヶ月目の成果
最後に、この1ヶ月の設計思想をひとつだけ。契約前90分から始まるこの1ヶ月は、成果を出すための期間であると同時に、相性を確かめるための期間として設計しています。
顧問は、道具の売り切りではなく関係の継続です。そして関係には、どうしても相性があります。実物で手を動かす、宿題がある、経営者本人に出てきてもらう——私のこの進め方が合わない会社は確実に存在していて、それはどちらが悪いわけでもありません。だからこそ契約前の90分で「一緒に働く感触」を実物で確かめてもらい、1ヶ月目の2回のセッションでも、進め方そのものを隠さず全部見せます。
AI顧問の選び方の記事でも書いたとおり、私の契約は3ヶ月で完結し、自動更新はありません(2026年7月に自動継続の仕組みを廃止しました)。前提の再掲だけしておくと、縛りで続く契約に価値はなく、相性と実力はまず3ヶ月で判断してもらえばいい、というのが私の立場です。
その視点で言えば、契約前の90分で「合わない」と分かって契約に進まないのは、失敗ではありません。3ヶ月分の費用と、それ以上に貴重な3ヶ月分の時間を守れたということです。棚卸しの結果、「それはAIより先に、人の採用や外注の見直しで解決したほうが速い」という結論になるなら、そう伝えて90分で終わるのが誠実だと思っています。90分の持ち出しは、間違った3ヶ月を始めない保険としては安いものです。
AI顧問の初回・1ヶ月目についてよくある質問
AI顧問との初回セッションでは何をしますか?
私の場合、初回セッションは契約前に90分で行います。中身は、①事業と業務のヒアリング(棚卸し)②その場でAIを開いての90日ロードマップ作成 ③3ヶ月プランへの割り付け ④料金・提供範囲・やらないことの説明 ⑤進めるかどうかの意思確認、の5つです。ロードマップはAIの画面を一緒に見ながら作るので、サービスの中身を契約前に体験できます。
初回セッションだけ受けて、契約しなくてもいいのでしょうか?
構いません。90分で作ったヒアリングメモと90日ロードマップは、契約の有無にかかわらずお渡しします。それを持って自社だけで進める、他の顧問と比較する、時期を改める——どの選択も自由です。判断材料を先に渡すのがこの90分の目的なので、遠慮は不要です。
1ヶ月目に会社側が確保する時間はどれくらいですか?
契約前の90分を含めて、月5〜6時間が目安です。内訳は、セッション90分×2回、資料を集める宿題に1〜2時間、AIを実務で1回使ってみる宿題と動画教材に1〜2時間程度。この時間がどうしても確保できない状況なら、契約せず時期を改めることをおすすめしています。
1ヶ月目から成果は出ますか?
「成果」の定義によります。売上や大きな時間削減は、1ヶ月目にはまだ出ません。出るのは、動くAI環境・会社の情報が入ったフォルダ・最初の1業務の型・実業務の成果物1本以上という「土台一式」です。逆に、初月から売上効果を約束する提案に出会ったら、その根拠を確認することをおすすめします。
初回セッションまでに準備するものはありますか?
特別な準備は要りません。強いて挙げるなら、「時間を食っている業務」「自分に確認が集中している業務」を2〜3個思い浮かべておくと、棚卸しが速く深くなります。あとは、ツールの実費(1人あたり月3,000円〜1万円)が顧問料と別にかかることを、予算として頭に置いておいてください。
パソコンやITが苦手でも、1ヶ月目についていけますか?
問題ありません。環境づくりのセッションは画面を一緒に見ながら進めますし、1ヶ月目の中心は操作の習熟ではなく「会社の情報を集めて置く」ことです。必要なのはITスキルより自社の業務への理解で、現場を長く知っている方ほど、AIに渡せる材料を多く持っています。
社員も1ヶ月目から同席できますか?
プランによります。月額20万円(税別)のStandardは指名した担当者おひとり、月額30万円(税別)のGrowthは社員の方の同席が可能です。提供する中身はどちらも同じで、違いは参加できる人の範囲だけです。最初からチームで育てたい場合はGrowthを選んでください。
持ち帰り:AI顧問を検討するとき、初回面談で見るべき5つのポイント
この記事の持ち帰りです。ここまでは私のやり方の公開でしたが、世の中にはさまざまなAI顧問・AIコンサルタントがいます。誰に頼む場合にも使える「初回面談のチェックポイント」を5つにまとめました。私自身が発注側だったらこれを見る、という基準です。
- その場で実際にAIを触るか。初回が会社紹介のスライドだけで終わる相手は、契約後もスライドで進む可能性が高いです。画面を開いて一緒に手を動かす時間が90分の中に一度もなければ、実務伴走型ではありません。
- 商品の説明より先に、あなたの業務の話を聞くか。時間を食っている業務・判断が集中している場所・属人化——棚卸しの質問が相手から出てくるかどうか。出てこないなら、どの会社にも同じ提案をしている可能性を疑ってください。
- 契約前に、持ち帰れる実物を渡してくれるか。ヒアリングメモ、課題の整理、ロードマップの素案——形式は何でも構いません。「詳しくは契約後に」で全部を隠す相手は、中身に自信がないか、中身がないかのどちらかです。
- 「やらないこと」を自分から言うか。成果の保証、システム開発の請負、丸投げでの代行。誠実な顧問ほど、できないこと・やらないことを先に明示します。「全部できます」は、何も深くはできないことの言い換えであることが多いです。
- 「1ヶ月目が終わった日に、手元に何が残りますか」に具体名で即答できるか。この記事で言えば、棚卸し表・ロードマップ・動く環境・フォルダ・ルール1枚・1業務の型・実業務の成果物です。検討中の相手に、この質問をそのまま投げてみてください。「伴走します」としか返ってこなければ、この記事の冒頭と同じ場所に戻ることになります。
ワークとして使えるように、形にしておきます。初回面談の前にこの5つをメモの端に書いておき、終わったあとに◎○✕をつける。あなたの場合——検討中の相手は、5つのうちいくつが◎でしたか。3つ以上◎がつかない相手との3ヶ月は、慎重に考えたほうがいいというのが私の感覚です。
まとめ:1ヶ月目は「契約前90分+職場づくり+最初の1業務」
この記事の要点をまとめます。
- 「AI顧問は何をするのか」への一番速い答えは、カレンダーの実物。1ヶ月目は契約前90分+セッション2回+その間のチャット相談と宿題で構成される。
- 初回セッションは契約の「前」。棚卸しと90日ロードマップをその場でAIと作り、メモごと持ち帰れる。相性と中身を確かめてから契約を判断する。
- 1回目のセッションはAIの職場づくり:ツール導入・学習させない設定・フォルダ(ディレクトリ)設計・AIのルール1枚。
- 2回目のセッションで最初の1業務をインストール:お手本を置く→頼む→直す→ルールに書き戻す→もう一度頼む。2回目の出力が変わる瞬間が1ヶ月目のハイライト。
- 顧問は月2回の面談ではない。本体はセッションの間——いつでものチャット相談と、「集める」「1回使う」だけの宿題設計。
- 月末に残るのは6点セット。売上効果はまだ無い。1ヶ月目は土台の月。
- 「合わない」と90分で分かるのは失敗ではなく、3ヶ月分の時間と費用を守る成果。
- 検討時は、初回面談チェック5項目で顧問を品定めする。
AI顧問という仕事の全体像はAI顧問とは?の記事に、2ヶ月目・3ヶ月目を含む全6回の設計図は3ヶ月プログラムの記事に、料金の実額と内訳は費用相場の記事に、研修・コンサルとの使い分けは選び方の記事に公開しています。この記事と合わせて、検討に必要な材料はそろうはずです。
WiLLAGENTの提供内容と進め方をまとめた資料は、無料の資料セットで確認できます。読んでみて「まず90分やってみたい」と思ったら、ご連絡ください。契約は、そのあとで構いません。
「自社なら何から始めるべきか」を見つけたい方へ
AI顧問「WiLLAGENT」は、AIを「知る」で終わらせず、会社の仕事で使える状態まで一緒に動かす伴走型AI顧問です。現場に行き、一緒に作り、社内に残す。経営・営業・マーケティング・業務改善まで、現場の課題から優先順位を決めて進めます。
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