AI顧問の料金や定義を説明すると、経営者から必ず返ってくる質問があります。「で、3か月で実際に何をするんですか」。当然の質問です。月20万円を3か月払うのに、中身がブラックボックスでは判断のしようがありません。
だからこの記事では、私がAI顧問(WiLLAGENT)で実際に使っている全6回・3か月のプログラムを、各回のテーマ・当日やること・終わったときの状態・毎回90分の時間割まで、設計図ごと全部公開します。累計約15社の顧問で試行錯誤して、いまの形に落ち着いたものです。真似してもらって構いません。設計図を隠して守る価値より、検討中の会社が「3か月後の自社」を具体的に想像できる価値のほうが大きいと考えているからです。読み終えたら、AI顧問に頼む場合も、自社だけで進める場合も、そのまま使える3か月の進行表が手に入ります。
日本テレビ・Bitget等でのB2Bマーケティング実務を経て、2023年にSHIFT AI創業へ参画。コミュニティ・スクール責任者として2年で3万人規模へのグロースを主導。2026年、静岡県熱海市でAiWiLL株式会社を創業。生成AI顧問「WiLLAGENT」として、防災設備・不動産管理・旅館・飲食など現場型の中小企業に入り、売り上げ向上に寄与するマーケティングや営業施策をどうAIで質を上げ、数を増やすかを一緒に考え抜き、人手不足のなか報告書・見積・マニュアルづくりといった実務をいかにAIで省くかといった、AIを使った事業づくりを伴走支援している。生成AI研修・Eラーニングの監修も担当。企画したイベント・ウェビナーは累計112件、参加者は1万人超。
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全6回・3か月の全体像
先に結論の表を置きます。AI顧問の3か月は、月2回・1回90分のセッション全6回で、大きく「見える化する(第1回)→ AIの職場と型を作る(第2〜3回)→ チームと売上へ広げて、会社に残す(第4〜6回)」の三段階で進みます。
| 回 | テーマ | 当日やること | 終わったときの状態 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | ニーズと目標・業務の棚卸し | やりたいこと・困りごとのヒアリング、業務の洗い出し、優先順位づけ、90日の方向づけ | 「何からAI化するか」が決まっている |
| 第2回 | インストールとディレクトリ整理 | ツールの設定、会社の情報をAIに教える、資料の置き場(ディレクトリ)を整える、AIのルールと安全設定 | 会社のことを読めるAIが、自分のPCで動いている |
| 第3回 | AI基礎の型とお試し実演 | 頼み方の型(書く→レビュー→実行→型化)の習得、会社情報の拡充、お試し業務を1つその場で実演 | 最初の1業務が実際にAIで動いた |
| 第4回 | コンテキストの共有と業務実演 | 社内で共有する仕組みづくり(GitHub/Google Drive)、実業務への投入、直しの仕分け | チームでも使え、優先業務が軽くなっている |
| 第5回 | 売上の構造とAIの配置 | 売上が生まれる流れ(ファネル)の書き出し、詰まりの特定、そこへのAIの配置 | 効率化の先、売上づくりに手が動き始めている |
| 第6回 | 実務の実施と総まとめ | バックオフィスまで一巡、成果の棚卸し、完了条件の確認、自走の運用設計 | 顧問がいなくても止まらない状態 |
各回の中身は会社によって入れ替えます。ただ、この骨格自体は約15社の顧問でほぼ変わりませんでした。理由は単純で、順番を飛ばすと必ずどこかで止まるからです。棚卸しをせずにツールから入ると「何に使えばいいかわからない」で止まり、会社の情報をAIに教えずに使うと「一般論しか出てこない」で止まり、型を残さずに進むと「顧問が終わった瞬間に元に戻る」。この3つの止まり方を15社分見てきた結果が、この順番です。
毎回90分の時間割——講義はほぼゼロ
1回のセッションは90分で、時間割は毎回同じです。
| 時間 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 最初の10分 | 前回の宿題の確認 | できなかった場合も責めない。「なぜ止まったか」が次の設計材料になる |
| 次の15分 | いまの困りごとの整理 | AIと関係ない業務の悩みも聞く。そこに次のAI化候補が眠っている |
| 中心の45分 | その場で実際にAIを使い、実業務を進める | 画面を触るのは私ではなく顧問先の担当者。作るのは練習用サンプルではなく実物 |
| 最後の15分 | 次回までの宿題設定 | 「実務で1回使ってみる」レベルの小さな宿題。大きな宿題は続かない |
見てのとおり、講義の時間がありません。知識のインプットが必要な場面でも、5分説明したらすぐ手を動かしてもらいます。AIの定着は「わかる」ではなく「自分の業務で使えた」の積み重ねでしか進まない、というのが15社を見てきた私の結論です。座学で理解した人と、自分の実業務で一度でも成果物を作った人とでは、2週間後にAIを開いている確率がまるで違います。セッションとセッションの間は、営業日のチャット相談でつまずきを解消します。この「間」の支えがないと、次のセッションまでの2週間で使わなくなります。
各回で実際にやっていること
第1回:業務の棚卸し——「AIで何ができるか」から入らない
初回にやるのは、AIの話ではなく仕事の話です。売上の作り方、日々の業務、時間を取られていること、特定の人しかできないこと。これをAIへのインタビュー形式で吐き出してもらうこともあります。大切な原則が1つあって、「AIで何ができるか」からは絶対に入りません。先に見るのは「どこで時間が消えているか」「どこで判断が止まるか」「どこが属人化しているか」です。ここを飛ばしてツールの話から入った会社は、例外なく2か月目で迷子になりました。
棚卸しで実際に使っている質問を置いておきます。顧問を入れない場合でも、この8問に答えるだけで自社のAI化候補はかなり見えてきます。
- 一日の中で「これさえなければ」と感じる作業は何ですか。
- 毎週・毎月、ほぼ同じ形で繰り返している書きものは何ですか(報告書・返信・案内・議事録など)。
- あなたにしかできない業務は何ですか。それは本当に「あなたにしか」できませんか。
- 新しい人が入ったとき、教えるのに一番時間がかかる業務は何ですか。
- お客様を待たせてしまいがちな対応はどこですか。
- 外注しているもののうち、下書きだけでも社内で作れたら安くなる・速くなるものはありますか。
- 「やったほうがいい」と分かっていて手が回っていないことは何ですか(発信・DM・マニュアル化など)。
- 絶対にAIに触らせたくない情報・判断はどれですか。
なお私の場合、この第1回は契約前に実施しています。90分で棚卸しと3か月の方向づけまで作り、進め方と相性を実物で確かめてから契約を判断してもらう形です。
第2回:インストールとディレクトリ整理——「賢い新入社員」に職場を用意する
2回目で、AIの職場を作ります。ツール(ChatGPT PlusやClaude Proなど、月3,000円程度の有料プラン。会社の用途で選びます)の設定に加えて、この回の本体は2つ。会社の情報をAIに教えること(インストール)と、AIが読む資料の置き場(ディレクトリ)を整えることです。私はAIを「賢い新入社員」と説明しています。どれだけ優秀な新入社員でも、会社のことを何も教えられず、資料がどこにあるかも分からない職場では働けません。逆に、会社の手引きと資料の置き場さえ渡せば、実務の下書きまで動けます。置き場を先に作るから、聞いた話がその場で収まっていく——器が先、が原則です。
「教える」といっても難しいことではなく、次のような情報をファイルにまとめてAIに渡せる状態を作ります。
- 会社の基本情報:事業内容、商品・サービス、料金、強み、沿革
- 顧客の情報:主な客層、よくある問い合わせと定番の答え、繰り返し登場する取引先
- 言葉のルール:自社らしい文章のトーン、使う言葉・使わない言葉、NG表現
- 過去の実物:良くできた報告書・提案書・返信文などのお手本
- 判断基準:値引きの考え方、断る仕事の条件など、社長がいつも口頭で言っていること
この「会社の情報を揃えて渡す」工程が、実は3か月全体でもっとも効きます。指示文のテクニックを磨くより、AIに渡す材料を揃えるほうが出力は良くなる——これは15社どこでも例外がありませんでした。
あわせて、AIの「就業規則」を1枚作ります。会社の文体、使わない言葉、AIに入れてはいけない情報(顧客の個人情報・機密など)の線引き、出力を誰が確認するか。入力した内容をAIの学習に使わせない設定も、この日のうちに済ませます。ルールと安全設定が先にあるから、以後は安心してアクセルを踏めます。
第3回:AI基礎の型と、お試し業務の実演
3回目は、AIへの頼み方に型を作ります。ここで重要なのは、凝った指示文のテクニックではありません。私が顧問で一貫して伝えているのは、上手な指示文より、AIに渡す材料(会社の情報・過去の実物・判断基準)を揃えるほうが効くということです。同じ「お客様への案内文を書いて」という依頼でも、会社の情報を渡す前と後では、出てくるものが「まあ普通」から「これなら、うちらしい」に変わります。この差をその場の実演で体感してもらうのがこの回です。
頼み方の型そのものはシンプルです。①やりたいことをファイルに書く → ②AIに足りない点をレビューさせる → ③実行する → ④うまくいったら型として残す(繰り返す仕事は合言葉にする)。たとえば口コミ返信なら、「過去の良い返信例3つ+お店として言いたいこと+避けたい表現」を一度ファイルにしておけば、以後は口コミを貼るだけで自社らしい返信の下書きが出てくる、という形です。
そしてこの回から、お試しの業務実演が入ります。優先業務の中から1つ選び、その場で実際にAIに仕事をさせて成果物を作る。定番はスライド・資料の作成です。デザインのルールを一度置いておけば、言いたいことを箇条書きで渡すだけで統一デザインの資料が揃う——最短で「おお」という声が出る業務だからです。
第4回:コンテキストの共有——「あの人のAIだけ賢い」を防ぐ
共有の仕組みづくり
4回目のテーマは共有です。1人で回り始めた会社が次にぶつかる壁は、属人化の再発——「社長のAIだけ賢い」状態です。ファイルを手動でコピーして配る運用は、最新版がどれか分からなくなる・上書きで消える・直しが他の人に反映されない、という事故で必ず崩れます。だから仕組みで解きます。原則は「正しい置き場を1つに決める × 同期は自動 × 操作はAIに任せる」。GitHubやGoogle Driveに「チームの脳」を1つ作り、各自のAIがそこを読む形にします。難しそうに聞こえますが、人間が新しい道具の操作を覚える必要はありません。反映も取り込みも、AI側の仕事にするからです。
実務投入と、直しの仕分け
あわせて、第1回に決めた優先業務への本格投入を続けます。ここでの設計の核心は線引きです。たとえば防災設備会社のウェックスさんとの顧問では、点検報告書の作成をAI化しましたが、点検の合否を判断するのは資格を持つ現場のプロで、AIが引き受けるのは清書・転記・下書きという「作業」の部分です。この線引きを業務ごとに決めていくのが、顧問の仕事の中でもっとも価値が出る部分だと思っています。線引きを曖昧にしたままAIに任せると、品質事故か、逆に「怖くて使えない」の二択になります。
運用して見えてきた「出力が微妙だった」ケースの直し方も、この回で仕分けます。①流す(一度きりの揺らぎは気にしない)②記憶に残す(次回から反映させる)③ルールにする(会社の基準として明文化する)④定型化する(繰り返すならコマンド・テンプレにする)の4分岐。この仕分けができるようになると、AIの出力品質は使うほど上がっていきます。なお、社員へ広げる最初の一人は、若手のITに強い人ではなく繰り返し業務を一番多く抱えている人が定石です。効果の実感が一番大きく、「あの人が楽になったらしい」という伝わり方が、トップダウンの号令より強く働くからです。
第5回:売上の構造——ファネルを書き出し、AIを配置する
5回目で、話は効率化から売上に進みます。といっても、AIが売上を保証してくれるわけではありません。やるのは、売上が生まれる構造(ファネル)を書き出して、その中にAIの働き手を配置することです。お客様は「知らない → 知る → 興味を持つ → 比べる → 買う」という流れで進みます。この流れを、理想ではなく現実ベースで書き出す。直近の受注が「どこから来たか」を10件並べると、自社のファネルの原型が見えてきます。紹介だけで回っている会社にも、店舗にも、ファネルは必ずあります。
次に、流れのどこで一番落ちているか——詰まりを1つだけ見つけます。渋滞が道路全部ではなく合流地点で起きるのと同じで、全部を一気に直そうとしないのがコツです。そして、その詰まりに効く施策——過去のお客様へのご案内、事例の整備、提案書の改善、発信——の「量を出す作業」をAIに任せ、人間は転換の質の判断に集中します。費用相場の記事で「AI顧問の価値の本丸は、売上のために打てる手の数が増えること」と書きましたが、その手をどこに打つかを決めるのがこの回です。施策を流行りではなくファネル上の役割で選べるようになると、打ち手は空振りしなくなります。
第6回:実務の実施と総まとめ——「顧問がいなくても回るか」を検証する
最終回は、実務を回しきって仕上げる回です。集客・商談まわりの前線だけでなく、請求書や経理といったバックオフィスまで一巡させます。あわせて、日々の作業のたびにAIがログを1行残し、週1回「今週のレポートを作って」と言えば、どの業務で何時間浮いたかが金額換算まで自動でまとまる運用に載せます。感覚の「便利」ではなく、数字で続ける判断ができる状態にするためです。
そのうえで、3か月の成果の棚卸しと自走設計。作った型・テンプレ・ルールを整理し、完了条件を一つずつ確認して、今後自分たちだけで新しい業務にAIを広げる手順を決めます。私が顧問のゴールに置いているのは「私に聞き続けなくても回る状態」です。外部の専門家に依存し続ける構造を作ってしまったら、顧問としては失敗だと考えています。

実例:不動産会社の3か月は「変則」で組んだ
骨格は同じでも、実際の3か月は会社ごとに組み替えます。実例を1つ。熱海のマチモリ不動産さんとの顧問では、標準の順番をあえて崩し、第1回で先に「実演」をやりました。AIを導入し、会社の基礎情報を集めてAIに教え、その場で実業務の資料を1本作り切る——棚卸しより先に成果を見せる変則です。多忙な経営者にとって「これは自分の時間を投資する価値がある」という確信が先に必要だと判断したからです。棚卸しと環境の整備は第2回でまとめて回収しました。
この会社の3か月のゴールは、単なる業務効率化ではありません。リノベーション案件のプロジェクト管理——工事の依頼、テナント募集といった一連の進行ノウハウが社長の頭の中にしかない状態を、①社長がAIと業務を回せる → ②ノウハウがファイル(ナレッジ)として貯まる → ③社員や新入社員にコピーして渡せる、という3層で解いていく設計にしています。3か月で目指す到達点をどの層に置くかは、第1回の棚卸しで会社と一緒に決めます。
3か月で「やらないこと」も決まっている
期待値のズレは不幸のもとなので、3か月でやらないことも正直に書いておきます。
- 全業務のAI化はしません。3か月で扱うのは優先度の高い2〜4業務です。広く浅くやると、何も定着せずに終わります。
- 完全自動化はしません。人の確認を外す設計は、中小企業の実務ではほぼ確実に品質事故につながります。「人の確認込みで今より速い」が現実的なゴールです。
- 専用システムの開発はしません。市販のAIツール(月3,000円程度〜)でできる範囲で組みます。開発が必要な要件が見つかった場合は、要件を整理したうえで開発会社への相談をおすすめします。
- 私が代わりに作業し続けることはしません。成果物を納品する外注ではなく、作れる人と型を社内に残す伴走です。
3か月で手元に残るもの——成果物チェックリスト
3か月が終わったとき、会社の手元に何が残っているべきか。私が全6回の設計で「残す」と決めているものを一覧にします。AI顧問サービスを比較するときは、この列が相手の提案に含まれているかを確認してください。含まれていなければ、それは顧問ではなく「相談し放題」です。
| 成果物 | できる回 | それが無いと起きること |
|---|---|---|
| 業務棚卸し表(AI化候補と優先順位) | 第1回 | 「何に使えばいいかわからない」に戻る |
| 動くAI環境+会社情報のファイル一式+資料の置き場(ディレクトリ) | 第2回 | AIが一般論しか返さない |
| AIのルール1枚(文体・入力禁止情報・確認者)と安全設定 | 第2回 | 社員が怖くて使えない、または事故が起きる |
| 頼み方の型・定番業務のテンプレ | 第3回 | 毎回ゼロから頼み、個人のチャット履歴に埋もれる |
| チーム共有の仕組み(正しい置き場1つ・自動同期) | 第4回 | 「あの人のAIだけ賢い」で属人化が再発する |
| 直しの4分岐の運用(改善が回る仕組み) | 第4回 | 出力品質が上がらず、使われなくなる |
| 自社ファネル1枚と詰まりの特定 | 第5回 | 施策が流行りで選ばれ、打ち手が空振りする |
| 実業務の成果物(報告書・返信文・販促物など) | 毎回 | 「勉強にはなった」で終わる |
| 自走の運用設計+90日の成果レポート | 第6回 | 顧問終了と同時に元に戻る |
自社だけで回すなら——セルフ版の進め方と、つまずく場所
ここまで読んで気づいた方もいると思いますが、この設計図は自社だけでも回せます。順番はまったく同じです。第1回の8問に答え、月3,000円のツールを契約し、会社の情報をファイルにまとめて資料の置き場ごとAIに渡し、繰り返し業務を1つ型にして実務に入れ、直しを仕分け、共有の置き場を1つ作り、売上の流れを書き出して詰まりに打ち手を足す。月に5〜6時間を3か月、自力で確保できるならやってみてください。それで回るなら顧問は不要です。
そのうえで、15社の現場でセルフ導入が止まった場所も共有しておきます。だいたいこの3か所です。
- 推進役の時間が消える。導入担当が日常業務に飲まれ、2〜3週間で棚上げになる。決まった日時に強制的に進む「セッション」という装置は、実はこの問題への対策です。
- 線引きで迷って止まる。「この情報は入れていい?」「この出力、使っていい?」の判断が積み重なり、確信が持てず手が止まる。ここは経験値がそのまま速度差になります。
- 「動いたけど微妙」で放置される。出力の直し方(流す・記憶・ルール・定型化の仕分け)を知らないと、「AIは使えない」という結論に飛びつきがちです。実際は、AIの能力の問題ではなく渡している材料の不足なだけ、というケースがほとんどです。ここで見切ってしまうのが一番もったいない止まり方です。
AI顧問の費用は、突き詰めればこの3つのつまずきを回避する時間と経験値に払うものです。自力で越えられる会社は、越えてしまっていい。それでもこの記事の設計図が役に立ったなら、私としては十分です。
会社側に必要な準備と覚悟——3つだけ
3か月を機能させるために、会社側にお願いしていることは3つです。
- 時間の確保。月2回90分のセッションと、間の宿題(実務で使ってみる時間)。合計で月5〜6時間が目安です。これが確保できないなら、契約しないほうがいいと正直に伝えています。
- 経営者の関与。どの業務を優先するか、どの情報をAIに入れてよいかは経営判断です。担当者に丸投げで経営者が一度も出てこない形で定着した会社を、私はまだ見たことがありません。
- 入れてはいけない情報を決める意思。顧客情報・個人情報・機密の線引きを最初に決めます。これはAI活用のブレーキではなく、社員が安心してアクセルを踏むための整備です。
費用面の判断材料——月額の実額、内訳、費用対効果の測り方——はAI顧問の費用相場|実額・月20万円の内訳と払う価値の判断基準にすべて公開しています。あわせて読むと、金額と中身の両面から判断できるはずです。
3か月プログラムに関するよくある質問
AI顧問の3か月では何をしますか?
月2回・90分×全6回のセッションで、①ニーズと目標の整理・業務の棚卸し ②会社情報のインストールとディレクトリ整理 ③頼み方の型とお試し業務の実演 ④チームへの共有と実務投入 ⑤売上の流れ(ファネル)の書き出しとAIの配置 ⑥実務の仕上げと総まとめ、の順に進めます。毎回のセッションの中心は、その場で実際にAIを使って実業務を進める45分です。
忙しくて宿題ができるか不安です。
宿題は「実務で1回使ってみる」程度の小さな設計にしています。それでも止まった場合は、止まった理由自体を次回の材料にします。ただし、月5〜6時間がどうしても確保できない状況なら、時期を改めることをおすすめしています。
パソコンが苦手でもできますか?
できます。実際の顧問先には、AIどころかITツール全般に苦手意識のある方もいます。第2回の環境づくりから一緒に進めるので、前提知識は不要です。むしろ現場の業務を深く知っている方ほど、AIに渡せる材料が多く、成果が出やすいです。
社員も一緒に参加できますか?
プランによります。Standardは指名した担当者1名、Growthは役職員の同席が可能です。提供内容は同一なので、最初から社員と一緒に進めたい場合はGrowthを選んでください。
3か月が終わったあとはどうなりますか?
契約は3か月で完結し、自動更新はありません。作った型とテンプレは会社に残るので、そのまま自走していただくのが基本形です。新しい業務のAI化に取り組みたい場合は、次の3か月をあらためてご相談します。私は「顧問がいなくても回る状態」をゴールに置いているので、3か月での卒業は失敗ではなく成功です。
どのAIツールを使いますか?
会社の用途に合わせて選びますが、標準はChatGPT PlusやClaude Proなど月額20米ドル(約3,000円)程度の一般的な有料プランです。3か月プログラムのために高額なシステムを導入する必要はありません。
どんな業種に向いていますか?
報告書・見積・問い合わせ対応・発信など「書く仕事」が多い業種ほど効果が出やすいです。私の顧問先は防災設備・不動産・旅館・飲食など、紙とExcelと現場仕事が混在する会社が中心です。逆に、書く仕事がほとんどない会社には割高だと正直に伝えています。
3か月で成果が出なかったらどうなりますか?
売上や削減額の保証はしていません。ただし毎回のセッションで実業務の成果物を1つ以上作るので、「3か月やって何も残らなかった」という状態は構造的に起きにくい設計です。それでも進みが悪い場合は、優先業務の選び直しをその場で行います。テーマの入れ替えは3か月の途中でも自由です。
まとめ:3か月の価値は「進行表」ではなく「順番」にある
この記事の要点をまとめます。
- AI顧問の3か月は全6回:棚卸し→インストールとディレクトリ整理→基礎の型とお試し実演→チーム共有と実務→売上の構造(ファネル)→実務の仕上げと総まとめ、の順で進む。
- 毎回90分の中心は、その場で実際にAIを使う45分。講義はほぼしない。
- 「AIで何ができるか」からは入らない。先に見るのは、時間が消えている場所と属人化。
- AIは賢い新入社員。会社の情報を教える工程を飛ばすと一般論しか出てこない。
- 線引きの原則は「判断はプロ、作業はAI」。直しは4分岐(流す・記憶・ルール・定型化)で仕分ける。
- 後半は効率化から売上へ。自社のファネルを現実ベースで書き出し、詰まりを1つ見つけて、そこにAIの働き手を配置する。
- 全業務AI化・完全自動化・システム開発はやらない。会社側に必要なのは月5〜6時間と経営者の関与。
- ゴールは「顧問がいなくても回る状態」。この設計図は、自社だけで進める場合もそのまま使える。
順番どおりに、小さく、実物で進める。3か月プログラムの中身は、突き詰めればこれだけです。特別な才能も、高価なシステムも要りません。それでも多くの会社で導入が止まるのは、中身が難しいからではなく、順番を間違えるか、推進する時間が日常業務に飲まれるからです。この記事の設計図が、その2つを避ける地図になれば十分ですし、自社で回すのが難しいと感じたら、そのときが相談のタイミングだと思います。
WiLLAGENTの提供内容と進め方をまとめた資料は無料の資料セットで確認できます。AI顧問という仕事の全体像はAI顧問とは?中小企業がAIを使いこなせる人と仕組みをつくる伴走支援、研修との使い分けはAI研修で終わらないために|社員がAIを使える会社の作り方をどうぞ。
「自社なら何から始めるべきか」を見つけたい方へ
AI顧問「WiLLAGENT」は、AIを「知る」で終わらせず、会社の仕事で使える状態まで一緒に動かす伴走型AI顧問です。現場に行き、一緒に作り、社内に残す。経営・営業・マーケティング・業務改善まで、現場の課題から優先順位を決めて進めます。
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