講演が終わったら、集合写真を撮って、そのまま懇親会へ進む。進行表では短い一行で済むが、会場では机を動かし、荷物を避け、飲み物を置き、参加者を案内する必要がある。
日本テレビ・Bitget等でのB2Bマーケティング実務を経て、2023年にSHIFT AI創業へ参画。コミュニティ・スクール責任者として2年で3万人規模へのグロースを主導。2026年、静岡県熱海市でAiWiLL株式会社を創業。生成AI顧問「WiLLAGENT」として、防災設備・不動産管理・旅館・飲食など現場型の中小企業に入り、売り上げ向上に寄与するマーケティングや営業施策をどうAIで質を上げ、数を増やすかを一緒に考え抜き、人手不足のなか報告書・見積・マニュアルづくりといった実務をいかにAIで省くかといった、AIを使った事業づくりを伴走支援している。生成AI研修・Eラーニングの監修も担当。企画したイベント・ウェビナーは累計112件、参加者は1万人超。
AiWiLLが運営を担当した技術イベントでは、前日の会議で、会場転換を担うスタッフが何を動かし、参加者をどこへ案内するかを確認した。そこで変わったのは、懇親会の準備だけではなかった。講演中の客席をどう作るかまで、開始前の設営に戻って考え直した。
終了後に動かす物を、最初から減らす
準備の会話では、参加者が座る場所に机を置く想定があった。講演後は写真撮影のために荷物を持ってもらい、机を両側へ動かす案が台本に入っている。ところが、当日の転換を確認すると、まだ細かな動き方は話し切れていなかった。
そこで、参加者は講演中に机を使う必要があるかを確認した。出てきた案は、登壇者の机だけを残し、客席は椅子のみのシアター形式にすることだった。会場の標準配置とも合うため、最初に机を並べ、その後また動かす作業を減らせる。
これは、会議の場で決まった設営方針である。実際に何分短縮できたかを計測した記録はない。それでも、動かす人を増やす前に、動かす必要のある物を減らすという具体的な判断が確認できる。
写真、飲み物、荷物の置き場を一続きで考える
机を省くだけで懇親会になるわけではない。会議では、客席を動かすタイミングに合わせてカメラを準備し、集合写真の後に飲食の案内へ進む流れを確認している。飲食用のテーブルは別に用意し、荷物を置く場所も案内する想定だった。
参加者の移動とスタッフの作業を別々に考えると、同じ場所で重なってしまう。写真に集まってもらう間に何を整え、その後はどこへ進んでもらうのか。台本の言葉と、会場で人が動く順をつなぐことで、初めて進行表の一行が具体的な作業になる。
飲食についても、手配済みという確認だけで終わっていない。配る必要がある飲み物と各自で取れるもの、食器やナプキン、ゴミの回収方法などが確認項目に上がっていた。何が届くかだけでなく、届いた後に誰が扱うかまで決めるためだ。
画面に映す準備と、記録を残す準備は別だった
もう一つ、会議で残った重要な確認は収録だった。映像は固定したスマートフォンで撮る案がある。一方、会場のマイクの音を、どの機器へ保存するかは別に確かめる必要があった。
配信用の仕組みがある場合と、会場の映像・音声を別々に収録する場合では、用意するものが変わる。会話では、録音機を借りられるかを確認し、難しい場合の別の方法も検討している。ただし、最終的にどの接続で録音し、音が正常に残ったかは、この準備会議だけでは分からない。
スライドの投影についても、どちらのPCを使うかが当日確認になる可能性を踏まえ、切り替えられるようにケーブルを準備する話がある。資料を持っていること、会場で映せること、後から見返せる記録が残ることを分けて確認していた。
当日の資料は、手元で探さず見られる形にする
台本はPC上にあっても、当日の打ち合わせで使いやすいよう、紙でも用意することになった。スライドや当日資料へたどる手掛かりが手元にあれば、設営中に各自が画面を探し直す手間を減らせる。登壇者席の案内も、必要な分を準備する確認が残っている。
確認できたのは、AiWiLLによる運営準備と、会議で行った前日の判断・担当分けである。台本や配置案をAIで作成した記録は確認できていない。初期企画書には、まだ会場や登壇者の調整が残っていた。そこから開催直前には、会場内の転換、印刷物、機材、備品という単位まで具体化していた。
後日のプロジェクト記録で、イベントが開催済みであることは確認できる。一方、当日の最終台本、写真、音声の完成ファイル、実際の配置や転換時間、参加者の反応は今回取得できていない。したがって、準備会議で決めた全項目が予定どおり実施されたとは書かない。
この運営記録から持ち帰れるのは、講演と懇親会を別々に準備するだけでは足りないということだ。二つの場面の間で何が動くかを確認すると、最初の設営まで変えられる。終わり方から始まり方へ戻って考えたところに、前日の会議の具体的な仕事があった。
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