ウェビナーの企画書が社内で通らない理由は、書式が悪いからではありません。AiWiLLが累計112件のウェビナー・イベント企画を支援してきた中で、通らない企画書には明確な共通点がありました。「何をやるか」は書いてあるのに、「開催後に何が残るか」が書いていないのです。上司が決裁するのは開催そのものではなく、開催が生む成果です。
本記事では、そのまま埋めれば1枚で完成するウェビナー企画書テンプレートを公開します。目的・ターゲット・構成・KPIの4要素の書き方を、悪い例と良い例の対比で解説し、決裁者に聞かれる質問への先回り回答までセットにしました。支援案件の平均申込率52%(業界平均10〜15%)を支えている企画の組み立てを、テンプレートの形でそのまま持ち帰ってください。
2016年よりB2Bイベントマーケティングに特化したキャリアをスタート。日本テレビ・Bitget等での実務を経て、2023年にSHIFT AI創業に参画しコミュニティ・スクール責任者として2年で3万人規模へのグロースを主導。2026年にAiWiLL株式会社を創業。年間100本超・累計参加者10,000人超のイベントを手掛け、「一度のイベントを半永久的なビジネス資産に変える」マーケティング設計を専門とする。SNS総フォロワー1万人超。(X,Instagram,TikTok - 2026年4月現在)
実力があるのに、競合に選ばれ続けている。 その差は、イベントの「設計」にあります。
集客・当日・二次活用・フォローまで、社長がイベントで権威性と売上を作るための全手順を一冊に凝縮しました。

まず結論:ウェビナー企画書は1枚・8項目で足りる
ウェビナーの企画書は、分厚い資料より1枚で全体が見えるものが通ります。必要な項目は次の8つです。これがそのままテンプレートです。
| 項目 | 書くこと | 記入欄 |
|---|---|---|
| ① 目的 | 開催後に何が残れば成功か(商談・リスト・録画資産など)を一文で | ______ |
| ② ターゲット | 誰に参加してほしいか+その人が参加すべき理由 | ______ |
| ③ テーマ・タイトル | ターゲットの悩み起点の仮タイトル | ______ |
| ④ 構成(60分の使い方) | 導入・本編・質疑・案内の時間配分 | ______ |
| ⑤ KPI | 申込数・参加率・アンケート回答・商談化数の目標値 | ______ |
| ⑥ 集客導線 | 誰に・どの経路で・いつから告知するか | ______ |
| ⑦ 体制と費用 | 社内担当・外注範囲・概算費用 | ______ |
| ⑧ 開催後の動き | リスト・アンケート・録画を誰がいつ何に使うか | ______ |
順番にも意味があります。①と⑧(成果と開催後)を最初と最後に置くことで、決裁者が最も知りたい「この投資は何になって返ってくるのか」に企画書全体で答える構造になります。以下、つまずきやすい①②④⑤の書き方を、悪い例・良い例で解説します。
① 目的の書き方|「認知向上」と書いたら差し戻される
目的欄で最も多い失敗は、「サービスの認知向上」「見込み顧客との接点づくり」のような、測定できない言葉を書くことです。決裁者はこれを承認できません。成功と失敗の判定基準がないからです。
| 記入例 | 何が問題/何が良いか | |
|---|---|---|
| 悪い例 | サービスの認知向上と見込み顧客の獲得 | 測定不能。終わった後に成否を判定できない |
| 良い例 | 製造業の情報システム部門の見込みリストを30件獲得し、うち3件と個別相談を設定する | 数字で判定でき、⑤KPIと⑧開催後にそのままつながる |
コツは「開催後1ヶ月の自分が、成功か失敗かを一言で報告できるか」で自己チェックすることです。報告の文章が書けない目的は、まだ目的になっていません。
② ターゲットの書き方|「経営者・担当者の皆様」は誰にも刺さらない
ターゲット欄を広く書くほど申込は減ります。全員向けのテーマは誰の悩みにも一致しないからです。112件の現場で申込率が高かった企画は、例外なくターゲットが一人の人物として想像できるレベルまで絞られていました。
| 記入例 | 何が問題/何が良いか | |
|---|---|---|
| 悪い例 | DXに関心のある企業の経営者・担当者の皆様 | 広すぎて、タイトルも内容も総花的になる |
| 良い例 | 従業員50〜300名の製造業で、紙の点検記録のデジタル化を任されたが、何から始めるか決めかねている情シス・総務の担当者 | 悩みが特定でき、タイトル・構成・質疑まで一貫させられる |
「絞ると申込が減るのでは」という心配は逆です。絞ったターゲットの周辺層は「自分にも近い」と感じて申し込みますが、誰向けか分からないウェビナーには中心層すら申し込みません。タイトルへの落とし込み方はウェビナー企画の作り方で詳しく解説しています。
④ 構成の書き方|60分の標準時間配分
構成欄には、60分をどう使うかの時間割を書きます。標準形は次の通りです。最大のポイントは、本編を詰め込みすぎず、質疑と次の行動への案内に最後の15分を確保することです。商談につながるのは本編ではなく、この15分です。
| 時間 | パート | 内容と狙い |
|---|---|---|
| 0〜5分 | オープニング | 本日の到達点の提示。「最後まで聞くと何が持ち帰れるか」を先に言う |
| 5〜15分 | 問題提起 | ターゲットの悩みの言語化。「自分の話だ」と思わせる |
| 15〜40分 | 本編 | 解決の考え方と手順。事例・数字・デモで具体化する |
| 40〜45分 | まとめ | 持ち帰りポイントを3つに圧縮。アンケート案内 |
| 45〜60分 | 質疑+個別案内 | Q&A対応。個別相談・次回開催・資料請求への導線 |
⑤ KPIの書き方|4段階で設定する
KPI欄に「申込100件」とだけ書くのは危険です。申込は集まったのに商談がゼロ、という結果でも「成功」になってしまいます。KPIは申込→参加→反応→商談の4段階で置いてください。
| 段階 | 指標 | 目安の考え方 | あなたの目標値 |
|---|---|---|---|
| 申込 | 申込数・申込率 | 告知リーチ数×申込率で逆算(業界平均10〜15%) | ___ |
| 参加 | 参加率 | BtoBでは申込の40〜60%程度を見込み、リマインドで引き上げる | ___ |
| 反応 | アンケート回答数・個別相談希望数 | 「相談したい」チェック欄を必ず設ける | ___ |
| 商談 | 開催後2週間以内の商談設定数 | ①目的の数字とここを一致させる | ___ |
4段階に分けておくと、結果がどうであれ「どの段階で詰まったか」が特定でき、次回の改善点が明確になります。測定の仕組みづくりはイベントKPI管理ダッシュボードの作り方を、申込率を上げる導線設計はBtoBウェビナー集客の設計方法をあわせてご覧ください。
決裁者に聞かれる5つの質問と先回り回答
企画書を出すと、決裁者からの質問はほぼ決まっています。先回りして企画書の備考欄か口頭説明で潰しておくと、一発で通る確率が上がります。
| 決裁者の質問 | 先回り回答の作り方 |
|---|---|
| 「それ、やる意味あるの?」 | ①目的の数字+商談単価で投資回収ラインを示す |
| 「いくらかかるの?」 | ⑦に内製工数の試算も併記し、外注費と比較で見せる(費用相場の整理はこちら) |
| 「人は足りるの?」 | ⑦で社内担当と外注範囲を線引きし、社内負担を時間で明示 |
| 「集客できるの?」 | ⑥でリーチ可能な母数(リスト数・SNS・取引先)と申込率の逆算を示す |
| 「失敗したらどうするの?」 | ⑧で「最低限残るもの」(リスト・録画・開催の型)を示し、全損がない設計だと伝える |
提出前セルフチェック10項目
- □ 1. 目的が「開催後1ヶ月の報告文」として書ける形になっているか
- □ 2. 目的の数字とKPIの商談段階の数字が一致しているか
- □ 3. ターゲットが一人の人物として想像できるか
- □ 4. タイトルがターゲットの悩みの言葉で書かれているか(自社サービス名起点になっていないか)
- □ 5. 60分の時間配分に質疑・案内の15分が確保されているか
- □ 6. KPIが申込・参加・反応・商談の4段階で設定されているか
- □ 7. 告知開始日が開催3週間前以前に設定されているか
- □ 8. 社内担当と外注範囲の線引きが明記されているか
- □ 9. 開催後のリスト・アンケート・録画の使い道と担当者が決まっているか
- □ 10. 全体が1枚(もしくは1画面)に収まっているか
企画書づくりからAiWiLLに相談できます
WiLLWEBINARは、60分ウェビナー1本15万円(税別)で企画・告知・当日運営・開催後フォロー・簡易レポートまでを一気通貫で支援するAiWiLLのウェビナー運用代行サービスです。累計企画数112件、累計参加人数10,551名、顧客満足度94.9%、支援案件の平均申込率52%という実績は、すべて本記事の8項目の型から生まれています。
このテンプレートを自分で埋めてみて、①目的や②ターゲットで手が止まったら、その状態のまま相談してください。埋まらない欄こそが、外部の壁打ち相手が最も価値を出せる部分です。社内の決裁に通る形まで、一緒に仕上げます。外注も視野に入れる場合はウェビナー運営代行とは?外注できる範囲・費用・失敗しない選び方もあわせてご覧ください。
よくある質問
ウェビナー企画書には何を書けばよいですか?
目的、ターゲット、テーマ・タイトル、構成(時間配分)、KPI、集客導線、体制と費用、開催後の動きの8項目です。分厚い資料より、この8項目が1枚に収まっている方が決裁は通りやすくなります。
企画書はどのくらいの分量が適切ですか?
1枚(スライドなら1〜2枚)が基本です。決裁者が30秒で全体を把握できることが重要で、詳細な進行表や台本は承認後に作れば十分です。
KPIはどう設定すればよいですか?
申込・参加・反応・商談の4段階で設定します。申込数だけをKPIにすると、申込は集まったのに商談ゼロという結果を評価できません。4段階あれば、どこで詰まったかが特定でき、次回の改善につながります。
テーマやタイトルはどう決めればよいですか?
自社が話したいことではなく、ターゲットの悩みの言葉から決めます。ターゲットを一人の人物まで絞り、その人が検索しそうな言葉・上司に報告しそうな言葉をタイトルに使うのが基本です。
企画書が社内で通らないときはどこを直すべきですか?
まず目的欄です。「認知向上」のような測定できない言葉を、開催後に残る数字(商談数・リスト数)に書き換えてください。次に費用欄に内製工数の試算を併記し、「外注費 vs 0円」ではなく「外注費 vs 社内工数」の比較に変えると通りやすくなります。
企画段階からAiWiLLに相談できますか?
できます。WiLLWEBINARでは、テンプレートが埋まっていない状態からの壁打ち、テーマ・ターゲットの整理、決裁用の説明材料づくりまで、発注前の段階から対応しています。
まとめ:企画書は「開催後に何が残るか」から書き始める
ウェビナー企画書づくりで最初に埋めるべきは、タイトルでも日程でもなく、⑧開催後の動きと①目的です。何が残れば成功かが決まれば、ターゲット・構成・KPI・集客はすべてそこから逆算で決まります。逆に、ここが曖昧なまま日程と登壇者だけが決まったウェビナーは、開催しても「で、成果は?」に答えられません。
まずは本記事の8項目テンプレートを、粗くてよいので全部埋めてみてください。埋まらない欄が、いまの企画の弱点です。そこを社内で議論するか、外部に壁打ちを頼むか——どちらにしても、空欄の位置が分かった時点で、企画は前に進み始めています。

