経費精算が、現場の写真と経理の取り込みのあいだで止まっている。不動産会社の代表が抱えるこの課題に対し、いつものチャットへレシート写真を投げる席を、その場で立てた。

赤堀亘
執筆・監修 AiWiLL株式会社 代表取締役 赤堀亘

AiWiLL株式会社代表。AI顧問「WiLLAGENT」で、企業の仕事をAIと人が進められる形にする伴走支援を行っています。記事では、実務で使える手順と、人が確認すべき点を明らかにします。

返ってきたのは仕訳の下書きである。人が科目と日付を見てから、会計へ入れる。継続利用や月次の削減効果は、まだ測っていない。

誰の、どの仕事か

リノベーションと賃貸管理を手がける不動産会社の代表。現場を回り、領収書は手元に残る。経理は別の人が、紙をまとめて取り込む。

代表が「これ、やりたい」と言ったのは、写メを送れば何とかなる状態だった。チャットに経費の部屋を作り、そこに投げていく案も出た。どちらが楽かを聞いたうえで、写真をチャットに投げる形にした。

何が止まっていたか

レシートは現場で発生する。記帳は後からまとめて起きる。紙は家でスキャンする運用もある。一件ずつ申請すると、代表が一件ずつ承認することになる。

現金で払ったものと、会社のカードで払ったものは、同じ流れにしてはいけない。カードは明細が会計ソフトへ先に入る。領収書は、その明細と結びつける仕事になる。ここを混ぜると、会社から代表への振込額が見えなくなる。

この日に確かめたのは、現金の経費をチャットから下書きできるか、までである。カードとの突合は、別の席として確認中で、まだ完成していない。

その仕事にAIをどう使ったか

入力はレシートの写真である。出力は、日付・金額・科目の仕訳案。人が止める点は、現金かカードか、科目はそれでよいか、日付は写真と一致するか、である。

操作は次の5行に揃えた。新しいアプリは配っていない。

  1. いつものチャットを開く
  2. 経費の部屋へ写真を投げる
  3. 同じスレッドに仕訳案が返る
  4. 人が止める点だけ見る
  5. 違うところはその日のうちに直す

現金の貸方は、毎回考えさせず既定にした。承認は一件ずつではなく、月の分をまとめて足す形に変える、と先方から要望が出た。その場の応答では「月の明細を足す形にできる」と返ってきた。月次まとめを実務で回した記録は、まだない。

交通費は、区間を書けば金額の計算と項目の振り分けも提案するよう、その場で直した。こちらも、継続して使えたかは未確認である。

AiWiLLが何をしたか

現地で、経費のチャット部屋を作った。会計ソフトへ入れる側の権限を確認し、取引入力ではなく経費精算の側へ入れるよう直した。代表が写真を1枚投げ、仕訳案が返り、記帳までその場で確認した。

同じ日に、案件の進捗を聞く席もSlackへ置いた。報告すれば記録し、聞けば返す。代表の案件は大枠入っている。他の担当の進捗が入るまでは、「人に聞いた方が早い」状態が残る。案件の接続範囲そのものは、別の記録で扱っている。

失敗談を会社の手順に変える話も出た。クレームが代表に集まり、社内へ共有されていなかった。起きたこと・原因・対策・再発防止を会議で上げ、チェックリストにする。これは方針の合意までで、手順書の完成や運用開始は確認していない。

電話の一次受付は、すでに効いている、と先方が言った。この日の新規の席ではない。

どこまで確かめたか

  • 作成した:経費のチャット席。現金レシートの仕訳案。その場の1件の記帳確認
  • 提示した:カード明細との突合は別席にする案。承認は月次まとめにする案
  • 試用した:代表が写真を投げ、下書きが返るところまで
  • 未確認:翌月以降も使っているか。月次まとめの実運用。カード突合。削減時間や件数

同じ悩みの会社が最初に見るのは、次の4つで足りる。

  1. レシートは、誰が、いつ、どこへ渡しているか
  2. 承認は、代表が一件ずつ押していないか
  3. 現金とカードを、同じ部屋に投げていないか
  4. チャットに返ってきたあと、人が止める点は何か

1つ目の席がチャットから頼めないなら、次の業務へ広げない。

紙のメモを写真にして報告書へ進めた話は、AI顧問の1ヶ月目へ。案件を記録できたあとに何を確かめるかは、接続範囲と根拠の区別へ。伴走の中身はAI顧問とはへ。

医療、建設、農業、営業、製造、飲食など、さまざまな仕事の人が並ぶAiWiLLのキービジュアル。AIを使いこなす会社は、イケてる。

伴走型AI顧問 WiLLAGENT

初月10万円で、AI顧問、使い放題。

月2回・隔週90分の定例枠で、AI社員の開発・改善、社員研修、導入設計・戦略、会社訪問を、御社の仕事に合わせて選べます。定例の間もチャットで相談できます。

初月10万円、翌月から月30万円。最低3か月・総額70万円(いずれも税別)。訪問の交通費、AIツール利用料は別途実費です。

AI顧問の内容と料金を見る