Plaudを、録音して議事録を作る道具で終わらせるのは、もったいないです。録音をMCP(AIと外の道具をつなぐ共通の決まり)でClaude Codeなどにつなぐと、「今日の録音からフィードバックをまとめて修正して」「いただいた要望から新しいAI社員を作って」と言うだけで、打ち合わせで聞いた話が、そのまま次の仕事になります。部下への指示も、チャットでの一言に変わります。

赤堀亘
執筆・監修 AiWiLL株式会社 代表取締役 赤堀亘

AiWiLL株式会社代表。AI顧問「WiLLAGENT」で、企業の仕事をAIと人が進められる形にする伴走支援を行っています。記事では、実務で使える手順と、人が確認すべき点を明らかにします。

この記事は、YouTube「AI顧問の現場録」で、お客様を訪ねた帰り道に、聞き手の高橋と歩きながら話した回の記録です。収録日(2026年10月19日)時点の内容に、動画では話していない、つなぎ方の手順、料金、実際に詰まった所を足しました。

この記事の結論

  • Plaudは、スマホに付けられる平たいボイスレコーダーです。長押しで録音し、長押しで止めます。文字起こしと要約はアプリで見られます。
  • 価値は議事録の先にあります。MCPでClaude CodeなどのAIとつなぐと、録音の中身をチャットで聞けて、次の仕事を頼めます。
  • 私は訪問でAI社員へのフィードバックを聞いて録っておき、あとで「録音から直して」と頼んでいます。
  • 顧問先の不動産屋さんでは、案件の情報をチャットでまとめて、経理や営業へ渡す形で仕事が回るようになっています。
  • つなぐのは難しくありません。「MCPを入れて」と雑にお願いすれば実現しますし、公式のインストーラーもあります。
  • 録る前に、相手に伝えること、渡す先のAIの契約、送る前に人が確かめることを決めてください。
  • 最初の一歩は、次の打ち合わせを1本録って、AIに次の仕事を頼むことです。

動画で見たい方は、YouTube「AI顧問の現場録」の回をどうぞ:Plaud便利すぎ。打ち合わせを録るだけで、部下への指示までAIが回す|AIボイスレコーダー×Claude Codeの使い方(2026年10月19日の収録)。

Plaudって、何ができる?

Plaudは、録音すると、AIが文字起こしと要約まで作ってくれるボイスレコーダーです。私が使っているのは、平たいカード型のPlaud Note Pro。こんな感じで、スマホにくっつきます。

スマホの背中に付けたPlaud Note Pro(動画のひとコマ)
スマホの背中に付けたPlaud Note Pro(動画のひとコマ)

図解

  1. 長押し

    本体を長押しすると、録音が始まる

  2. 話す

    あとはしゃべりっぱなし。誰がどんな話をしたかを録ってくれる

  3. 長押し

    キリがよくなったら、もう一度長押しで止める

  4. アプリ

    録音と文字起こしをアプリで見られる。リンクを共有することもできる

使い方はこれだけ

商談、営業、会議のときに、とりあえず録音して置いておく。それだけで、音声も議事録もきれいに残ります。

本体と料金は、次のとおりです(2026年11月5日に公式サイトで確認)。Plaud Note Proは、薄さ2.99mm、30時間の連続録音、最適な録音範囲は5mで、MagSafe対応のケースでスマホに付けられます。

文字起こし料金
本体 Plaud Note ProStarterプランの月300分が付く30,800円(税込)
Starter月300分無料
Pro月1,200分月額3,000円。年払いなら月あたり1,400円
Unlimited無制限(1日最大24時間)月額5,000円。年払いなら月あたり約3,333円

出典:Plaud「AI メンバーシップ」、Plaud公式ストア、Plaud公式ブログ。

録ったあと、どうする? 議事録の先までAIに渡す

この日は、お客様を訪ねて、私たちが作ったAI社員へのフィードバックを聞いてきました。使い方をこう変えてほしい、ここを直してほしい。その場で直せるものは直しました。

AI社員は、動き出すと、すごくテンションが上がるんです。やりたいこと、やれることが、どんどん出てくる。それを人間が打ち込んでいたら、やっていられません。だから、もう録っちゃう。あとで、その議事録をもとに「こんな感じでAI社員を作って」「修正して」と頼めば、あれこれ言っていたことが形になります。この収録のあとも、カフェで休憩するときに、Plaudの議事録を使ってお客様のご要望に応えていく流れでした。

さらに、自分のClaude CodeなどのAIと、Plaudのアプリは、MCPでつながります。

図解

  1. Plaud

    録音して、文字起こしと要約を作る

  2. MCP

    自分のClaude CodeなどのAIと、Plaudをつなぐ

  3. チャット

    「まとめて」「直して」「今日何したっけ」と頼む

録ったら、チャットで頼める

再現イメージ

あなた

今日の録音から、フィードバックをまとめて修正して

いただいた要望から、新しいAI社員を作って

今日の議事録から、これをまとめて

今日、何したっけ

収録で話した頼み方(AIの返事は省いています)

Plaudが1個あるだけで、対面で話した内容からの指示出しが、超楽になります。

この回のあとも、私はこの使い方を続けています(動画にはない話です)。社内で作っている教材の直しは、紙面を見ながら直したい所をPlaudにしゃべって、録音をAIに渡します。2026年10月31日は、58分と56分の録音を1本ずつ渡して、その夜のうちに教材の版が2つ進みました。

部下への指示は、どう変わる? 不動産の顧問先の場合

顧問先の不動産屋さんにも、Plaudを入れてもらっています。結構長く使ってもらっていますが、激烈に感動されています。

不動産屋さんは、この物件はこうで、条件はああで、と情報量がものすごいんです。「この物件をこの条件で○○さんと契約したいから、契約書を作って」と部下に頼むだけでも、超大変です。だから依頼が滞って仕事が止まったり、抜け漏れが出たりします。

そこでClaude CodeとClaudeを入れ、Plaudを入れて、MCPでつなぎました。今は、仕事の合間にチャットで頼めます。

再現イメージ

あなた

○○さんの案件をまとめて、経理に渡して

営業の○○くんに渡して

収録で話した頼み方(AIの返事は省いています)

そんな感じで、仕事が回るようになっています。

ここは補足です。Plaudの公式MCPに用意されている道具は、録音の一覧、詳細、要約、文字起こしを読むものと、ログイン関係です(Plaud公式ドキュメント)。経理や営業の手元へ「渡す」ところは、チャットやメールなど別につないだ道具か、人の仕事になります。どこまでをAIに任せるかは、先に決めておいてください。また、時間がどれだけ減ったかを測った数字は、この収録では出ていません。

つなぐのは、難しくない?

難しくありません。聞き手の高橋はCursorを使っていて、Cursorの中のClaudeに「Plaudを自分で探して、勝手につないで」と言ったら、つながりました。Claude Codeでも、Claudeのデスクトップアプリでも、自分の環境で「MCPを入れて」と雑にお願いするだけで実現します。分からなければ「自分で調べて」と頼めば、全部やってくれます。

AIもたまにサボろうとして、「これを教えてください」「これを用意してください」と言ってきます。そういうときは「それ、探してよ」。高橋には「結構スパルタですよね」と言われました。アップロードのような手間な作業は、「ブラウザを操作していいから、そこまでやっておいて」「情報を取ってきて」と頼みます。

自分で入れる場合の、公式の手順はこうです。

図解

  1. 準備

    Node.js 20以上と、Plaudのアカウントを用意する

  2. 入れる

    npx -y @plaud-ai/mcp@latest install を1回実行する。使っているAIアプリを見つけて、設定まで書いてくれる

  3. サインイン

    ブラウザが開くので、Plaudにサインインする

  4. 再起動

    AIアプリを完全に再起動する。Claude Codeなら一度終えて、新しく起動する。ウィンドウを閉じるだけでは足りない

  5. 確かめる

    「最近の録音を見せて」と聞く

Plaud公式MCPの入れ方(2026年11月5日に確認)

自動で設定できるのは、Claude Desktop、Claude Code、Codex Desktop、Cursor、Windsurf、VS Code、Zed、Kiroです。Claude WebとChatGPT Webは、案内に沿ってつなぎます(Plaud公式ドキュメント)。

私の環境で実際に詰まった所も書いておきます(2026年10月時点)。

  • 録った直後は、AIから見えない:録音がまだ本体の中にあり、クラウドに上がっていません。スマホのアプリで本体から転送すると、一覧に出ます。
  • 文字起こしが付いていない録音がある:自動で文字起こしと要約を作る設定が動いていないと、録音だけが残ります。この設定はAutoFlowと呼ばれていましたが、2026年10月のお知らせでルーティンに変わり、以前の設定は引き継がれないとされています(Plaudのお知らせ)。アプリで確かめてください。私は長い録音を、音声を取り出して手元のパソコンで文字起こしすることもあります。
  • 1回の打ち合わせが、2本に分かれることがある:同じ時間帯の録音を、まとめて読ませます。
  • サインインの許可が時間切れになることがある:インストーラーをもう一度動かして、表示されたURLからやり直すと通りました。

AIは、もう部下なのか?

歩きながら、高橋がこう言いました。AIを部下のように使う、というのは比喩だったのに、リアルに部下になってきた。こっちの言い方もどんどん部下に対するものになる。「やっといて、それ」「自分でやって」「私のやつ開いていいから」。自分で言って、「部下やん」。

本当にそうです。部下がいない状態での仕事は、もう考えられません。高橋はこうも言っていました。まだ部下がいないような社員でも、AIが部下だから、スタートの段階で部下を持っている状態から始められる。

録る前に決めること

便利な分、決めずに始めると困ることがあります。動画では話していない補足です。

  • 相手に伝える:録音することは、最初に相手へ伝えてください。断られたら、録らずにメモに戻します。
  • 録ってはいけない場がある:秘密保持の契約や、相手の社内ルールで、録音やAIへの入力が禁じられていることがあります。先に確かめてください。
  • 渡す先のAIの契約:録音には、お客様の名前、金額、社内の事情が入ります。渡す先は、個人のプランではなく、会社で契約したプランにしてください。考え方は社員がこっそりAIを使っていたらとAI導入のセキュリティと情報入力の考え方に書きました。
  • データの通り道:Claude WebやChatGPT Webからつなぐ場合、データは米国にあるPlaudのMCPサーバーを通り、処理が終わったあとは保存しない、と公式に書かれています(Plaud公式ドキュメント)。自社のルールと合うかを確かめてください。
  • 送る前に人が見る:要約や指示には、聞き間違いが混じります。数字、人の名前、日付は、人が確かめてから送ってください。AIが勝手に送る設定にはしないでください。情報の「出口」の考え方は情報セキュリティとサイバーセキュリティの違いに書きました。
  • 共有リンク:録音のリンクを渡すときは、渡す相手と見られる範囲を確かめてください。

持ち帰り:次の打ち合わせを、1本だけ録って頼む

最初の一歩は、次の打ち合わせを1本録って、AIに次の仕事を頼むことです。頼み方は、この形から始められます。

再現イメージ

あなた

今日の打ち合わせの録音から、決まったこと、やること(誰が・いつまでに)、お客様の要望、聞き直すべきことを分けて出して。私が確かめるまで、誰にも送らないで。

AI

録音を読みました。4つに分けて出します。聞き取りが怪しい数字と名前には、印を付けます。

最初の頼み方の例(この記事のために書いた例です。実際のやり取りではありません)

試したら、次の3つを確かめてください。

  • AIのまとめを、どのくらい直したか。
  • 打ち合わせの中に、AIに渡せば進む仕事がいくつあったか。
  • 部下に頼むまでの時間は変わったか。

議事録を決定や宿題に分ける指示文は、議事録AIの活用術にテンプレートをまとめています。

まとめ

Plaudは、録音して議事録を作るところまでなら、誰でもすぐに使えます。価値が大きいのは、その先です。MCPでClaude CodeなどのAIにつなぐと、打ち合わせで聞いた要望からAI社員を直せて、部下への依頼もチャットの一言で進められます。つなぐのも、雑なお願いで実現します。そのぶん、録ることを相手に伝える、会社で契約したAIに渡す、送る前に人が確かめる、という決まりは先に作ってください。

最初の一歩として、次の打ち合わせを1本録って、AIに次の仕事を頼んでみてください。

※収録日(2026年10月19日)時点の内容です。Plaudの機能と料金は2026年11月5日に公式の資料で確認した内容で、変わることがあります。

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