社長として使うなら、ChatGPT・Gemini・Claudeのどれがいいのか。私の答えは、会社の状況による、です。会社でMicrosoftやGoogle Workspaceを使っているなら、それに合わせたAIを使えばいい。AIだけで選ぶなら、今はChatGPTかClaude。ただ、どちらが上かはアップデートのたびに入れ替わるので、正直どれでもいいです。差がつくのは、会社向けのプランで安全に使えているかと、自社のデータをAIに渡せているかです。

赤堀亘
執筆・監修 AiWiLL株式会社 代表取締役 赤堀亘

AiWiLL株式会社代表。AI顧問「WiLLAGENT」で、企業の仕事をAIと人が進められる形にする伴走支援を行っています。記事では、実務で使える手順と、人が確認すべき点を明らかにします。

この記事は、YouTube「AI顧問の現場録」で、顧問先の帰りに湯河原の滝の前で、聞き手の高橋の質問にAI顧問の私が答えた回の記録です。撮影日(2026年10月8日)時点の内容です。

この記事の結論

  • 会社でMicrosoftやGoogle Workspaceを使っているなら、それに合わせたAIを使えばいい。
  • AIだけで選ぶなら、今は性能でChatGPTかClaude。ただし、どちらが上かはすぐ入れ替わるので、正直どれでもいいです。
  • AIの使いこなしを一番左右するのは、自社データです。どのAIかより、自社の情報を安全にAIへ渡せる状態を作れているかが大事です。
  • 会社で使うなら、チームプランやエンタープライズプラン。学習されずに使え、アカウントの割り振り、権限の設定、手順書(スキル)の配布ができます。
  • 無料プランを仕事に勧めない理由は2つ。入れた情報が学習に使われることがあること。一度に扱える情報の量が小さく、性能が落ちること。
  • 最初の一歩は、会社の情報を1ページに書いて、ChatGPTとClaudeに同じ質問をしてみることです。

動画で見たい方は、YouTube「AI顧問の現場録」の回をどうぞ:社長が使うならChatGPT・Gemini・Claudeのどれ?答えは「どれでもいい」の理由(2026年10月8日の収録)

結論は、会社の状況による

聞き手から「ChatGPTやGemini、Claudeと有名なAIがたくさんあるけれど、社長として使うならどれがおすすめか」と聞かれました。これは非常に悩ましいです。

結論で言うと、会社やその人の状況による、というのが前提にあります。

図解

会社のツールがあるなら

MicrosoftやGoogle Workspaceを使っているなら、それに合わせたAIを

AIだけで選ぶなら

今はChatGPTかClaude。純粋にAIとしての性能が高い

社長が使うなら、どのAI?

AIで感動する。質の高い仕事を体験する。社内で質の高い仕事を、AIを使って本当に進めていく。そこまでやるなら、今はこの2つが一番性能が良い、というのが理由です。

「どっちがいいか」は、正直どっちでもいい

ここから「ChatGPTとClaude、どっちがいいか」という話になっていきます。でもそれは、Claudeがアップデートしたら、次はChatGPTがアップデートして、と、少し待てばすぐに追いつけ追い越せになる。だから、あまりどちらでもいいんです。

Geminiも、開発力やデータ、計算資源をたくさん持っているので、そのうち追いつきます。来週には、Googleが世界で最強のAIになっているかもしれないし、xAIかもしれないし、中国のAIかもしれない。聞き手も「Grokがギャンと来る日も来るかもしれない」と言っていました。今の時点で注釈をつけるならChatGPTかClaude。でも、何を使っていてもいいです。

AIの使いこなしを一番左右するのは、自社データです。

図解

どのAIを使うか

すぐ追いつき、追い越す。大きな差にならない

自社データ

安全にAIへ渡せるか。会社のことがデータになっているか

差がつくのは、どこ?

いかに自社のデータをAIに安全に渡せる状況を作っているか。自社のことがデータになっているか。そちらのほうが、よっぽど大事です。それでも2つを比べてみたい方は、ChatGPTとClaude、会社で使うならどっち?に判断軸をまとめています。社内で比べる前の注意はChatGPT・Claude・Geminiを社内で比べる前にに書きました。

安全に使うなら、会社のプラン

聞き手から「ChatGPTとClaudeは、安全に使いやすいということか」と聞かれました。もちろんです。チームプランやエンタープライズプランを使えば、学習されない安全な状態で使えます。

図解

学習されない

入れた情報が学習に使われず、安全に使える

アカウント

スタッフやメンバーに割り振る

権限

チームごとに設定し、アクセスしてよい場所を制限する

手順書(スキル)

「こういうふうにAIを動かす」という社内の手順書を配る。AIに作らせることもできる

会社のプランでできること

そうしたプランの中でちゃんと扱っていく。そのうえで、会社のどの業務で、どの情報をAIに触らせていいかを決めておけば、十分安全に使っていただけます。社員が会社の外のAIをこっそり使っていたときの話は、社員がこっそりAIを使っていたらにまとめています。

無料プランを仕事に勧めない、2つの理由

無料プランは、本当におすすめしません。理由は2つあります。

1つ目は、学習です。ビジネスで使うなら、入れた情報が学習されないことが大事です。無料プランでは、入れた情報がAIの学習に使われることがあります。だから、そもそも仕事では無料プランを使わない。ここは押さえておいてください。

2つ目は、純粋に性能が落ちることです。AIは、データがすごく大事です。いろいろなデータを元に計算して、答えを出す。だから、自社の情報や正確な情報があるほど、いい答えを出せます。

無料プランと有料プランの一番大きな差は、入力した情報をどれだけ覚えたまま、考えきれるか。これをコンテキストウィンドウと言います。

図解

無料プラン

チラシや薄いPDFを読み込んで答えるのが、せいぜい

課金したプラン

本1冊分をまとめて読み込み、答えを出せる

一度に扱える情報の量(たとえ)

無料プランだと、言っていることがめちゃくちゃだったり、すぐに会話が成り立たなくなったりします。課金して大きなコンテキストを扱えるようになるほど、長く会話を続けても最初に言ったことを押さえたまま、ちゃんと会話が成り立ち、新しい答えを出せるようになります。

それでも、無料で済ませている会社は少なくありません。東京商工会議所の調査では、生成AIを活用している797社のうち、43.2%が「無料ツールのみ利用」でした。

生成AIツールの利用形態割合
無料ツールのみ利用43.2%
有料と無料、両方のツールを利用43.7%
有料ツールのみ利用13.2%

出典:東京商工会議所「中小企業のデジタルシフト・DX実態調査」(2026年3月25日〜4月15日調査・主に東京23区の中小企業・回答1,272社・2026年6月17日公表)。母数は、デジタル化の段階がもっとも低い企業を除き、生成AIを活用している797社。発表ページ

社長こそ、課金して感動を

聞き手は「課金してChatGPTやClaudeを社長に使ってもらうと、感動もありますよね」と話していました。感動は、めちゃくちゃあります。

「AIってすぐ嘘をつくよね」「あまり仕事で使えないよね」。地域のおじいちゃんに、すごく言われます。そのときは、課金しましょう、と言います。

社長自身が触ることの大切さは、経営者のAI活用は1日10分からにも書いています。

差がつくのは、自社データ

結局、全部そこに戻ってきます。自社のデータをどう渡すかのほうが大事です。

図解

  1. 仕事の仕方・業務マニュアル

    どうやって働くか

  2. 目的・目標

    何のために動くか

  3. リソース・商材

    何が使えて、何を売るか

AIに渡す自社データ

自分の仕事の仕方、会社の業務マニュアル、どんな目的や目標をもとに動いているのか、どんなリソースが使えて、どんな商材を扱っているのか。そうした情報をしっかり整理して、AIがちゃんと把握できる状態にする。そのうえで使っていくことが、何よりも大事です。

どのAIを使うかよりも、データをどう蓄えて使っていくか。そのデータの基盤をどうしていくかが、これから先、大事な観点になります。会社の資料をAIに読ませるやり方は、会社の資料をAIに読ませるにまとめています。

持ち帰り:会社の情報を1ページに書いて、2つのAIに聞く

最初の一歩は、会社の情報を1ページに書いて、ChatGPTとClaudeに同じ質問をしてみることです。1ページには、次の3つを書きます。

図解

  1. 仕事の仕方

    どうやって働いているか。業務マニュアルがあればその要点

  2. 目的・目標

    会社は何のために、何をめざして動いているか

  3. リソース・商材

    何が使えて、何を売っているか

1ページに書くこと

試したら、次の3つを確かめてください。

  • 仕事で使っているAIは、会社が契約したプランか。無料プランに会社の情報を入れていないか。
  • どの業務で、どの情報をAIに触らせていいかを決めているか。
  • 会社の仕事の仕方・目的・商材を、AIが読める形でまとめているか。

まとめ

社長が使うAIは、会社の状況で決めればよく、AIだけで選ぶなら今はChatGPTかClaudeです。ただ、どちらが上かはすぐ入れ替わるので、正直どれでもいい。大事なのは、会社向けのプランで安全に使うことと、自社のデータをAIが把握できる状態にすることです。無料プランは、学習と性能の2つの理由で、仕事には勧めません。

最初の一歩として、会社の情報を1ページに書いて、ChatGPTとClaudeに同じ質問をしてみてください。

※撮影日(2026年10月8日)時点の内容です。どのAIが優れているかは、その時々で変わります。

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