Claude Code・Codex・Grok・Geminiのどれを使えばいいのか。私の答えは、立場と仕事で変わる、です。そのうえで、収録した2026年10月15日の時点で私が勧めるのは、Claudeを起点にすることです。自分や会社、仕事の情報をいつでも読める状態にしたClaudeに仕事を頼み、画像やデザインが要るときは、ClaudeからCodexやGrokを呼び出して任せます。エンジニア出身のAiWiLL CTOの所は、Claudeで作ってCodexで確かめ、決まった修正は自分のパソコンで動くAI(ローカルLLM)に回して、Claudeの使える量を節約しています。最新の作り方は、GrokでXから拾います。同じ道具でも、経営者とエンジニアでは使い方が全然違いました。

赤堀亘
執筆・監修 AiWiLL株式会社 代表取締役 赤堀亘

AiWiLL株式会社代表。AI顧問「WiLLAGENT」で、企業の仕事をAIと人が進められる形にする伴走支援を行っています。記事では、実務で使える手順と、人が確認すべき点を明らかにします。

この記事は、YouTube「AI顧問の現場録」で、熱海・起雲閣の広縁で、AiWiLL CTOの所と一緒に、聞き手の「どう使い分けているのか」という質問に答えた回の記録です。撮影日(2026年10月15日)時点の内容です。収録で事実と違っていた所は、公式の発表で確かめて直しています。

この記事の結論

  • 私の持論は、AIはそのうち何を使っても同じになる、です。今いちばん使いやすいものや、会社に入っているもので構いません。
  • それでも2026年10月15日時点の私のおすすめはClaudeです。自分の意図を一番汲んでくれることと、私の使い方では使える量が減りにくいことから、仕事の起点にしています。
  • 画像生成やデザインは、ClaudeからCodexやGrokを呼び出して任せます。Geminiは、Gmailの返信とGoogle Meetの議事録に使っている程度です。Gemini 4 Argonは出ましたが、会社のWorkspaceでは収録時点でまだ選べませんでした。
  • 所は、Claudeで作ってCodexで確かめ、ダメならClaudeが作り直すダブルチェックで、プログラムの品質管理をしています。決まった修正はローカルLLMに回して、Claudeの使える量を削りません。最新の作り方は、GrokでXの情報から拾います。
  • ChatGPTは目がいい(デザインや画面の操作)、Grokは言ったことをそのまま速くやる、Geminiは音声・動画とメールの文章。これが2人の感覚です。
  • 経営者とエンジニアでは、同じAIでも使い方が全然違います。営業・マーケティング・採用でも変わるので、定期的に知識を持ち寄ることが大事です。
  • 最初の一歩は、Claudeを1つ決めて、会社の説明を1枚読ませることです。画像が要る仕事が出てきたら、CodexかGrokを足します。

動画で見たい方は、YouTube「AI顧問の現場録」の回をどうぞ:Claude Code・Codex・Grok・Geminiの使い分けと違い。経営者とエンジニア出身のCTOが、毎日の使い方を全部話す(2026年10月15日の収録)

「結局どれを使えばいい?」は、毎回聞かれる

聞き手からの最初の質問は、「最近いっぱいAIがあるけれど、どんな感じで使い分けているのか。何をまず使っているのか」でした。Claude Code、Codex、Grok。名前はよく聞くけれど、どれを使えばいいのか分からない。これは、お客さんからも毎回聞かれます。ありすぎて、どれを使おうか迷うんですよね。

先に、言葉をそろえておきます。この記事に出てくるAIは、次の6つです。収録で2人が話した使い方を、動画の中で1つの表にまとめました。

図解

Claude

業務の起点・上流の工程

作業を任せる道具はClaude Code

Codex

画像・確認役

ChatGPTの会社(OpenAI)の、作業を任せるAI

Gemini

音声・動画・メール

作業を任せる道具はAntigravity

ローカルLLM

定型の修正・節約

自分のパソコンの中で動かすAI

Grok

最新情報・言ったまま動く

Xの情報を拾える

ChatGPT

目がいい

デザインや画面の操作

AIの役割表(2026年10月15日時点・社長とCTOの使い方。順位ではありません)

ChatGPTにはCodex、ClaudeにはClaude Code、GeminiにはAntigravityと、3社それぞれに、作業を任せられるAI(AIエージェント)があります。Antigravityについて、Googleは「エージェントを中心にした開発の基盤」と説明しています(Google Antigravity)。この記事で「Claude」と書くときは、チャットのClaudeと、作業を任せるClaude Codeの両方を指します。

持論:そのうち、何を使っても同じになる

答える前に、私の持論を1つ言わせてもらいました。何を使っても、そのうち一緒になる、ということです。

今は「Claudeがいい」「Codexがいい」となっていても、1週間後にどうなっているかは分かりません。最終的にどれを使っても、人間より明らかに頭が良くなるのは目に見えています。だから、今いちばん使いやすいものや、会社に導入されているもので良いと思っています。

それを前提に置いたうえで、2026年10月15日時点では、Claudeが一番のおすすめです。洗脳したいわけではありません。今、自分が使うなら、人に勧めるなら何かと聞かれると、Claudeになります。この動画も、Claudeで作っています。

会社で使うAIを1つ選ぶときの考え方(会社のプランと、自社のデータ)は、社長が使うならChatGPT・Gemini・Claudeのどれ?に書きました。この記事は、選んだあとに、いくつものAIを仕事の中でどう組み合わせるかの話です。

社長の使い方:仕事の起点はClaude

聞き手から「Claudeをどういうふうに活用しているのか」と聞かれました。Claudeは、本当に業務の全ての起点で、考えるときの起点にもなっています。

まず大事なのは、AIにどういう情報を入れておくかです。私のことや会社のこと、業務のこと。そういったデータがまずあって、それをClaudeがいつでも読み込める状態になっています。

図解

  1. 置く

    自分・会社・業務のデータを置いておく

  2. 読める

    Claudeが、それをいつでも読み込める状態にする

  3. 頼む

    あとは頼むだけ。動画編集、訪問のアジェンダ、提案書、壁打ち

まず、AIに何を入れておくか(赤堀の使い方)

その上でClaudeに、「今日、動画編集してほしい」「次に○○さんのところに訪問があるから、アジェンダを用意してほしい」「次に○○さんに営業に行くから、提案書を作ってほしい」と頼みます。「こんな感じがいいかなと思うんだけど、どう思う?」という壁打ちも、全部Claudeです。自分の情報を知ってもらっているClaudeとやる、という感じです。

会社の情報をAIが読める形で置いておくやり方は、AIに毎回説明するのは、もうやめようにまとめています。

なぜClaudeなのか:意図を汲んでくれて、使える量が減りにくい

これは別に、Claudeでなくてもできます。それでもClaudeにしているのは、一番自分の意図を汲んでくれて気持ちいいことと、クレジット(AIを使える量。使うほど減る)が減りにくいことです。最後の「減りにくい」には、すぐに「めちゃくちゃ大事」と声が上がりました。

使い方や設定によるところもあると思います。ただ、同じことをCodexでやると、私の場合は減りが早い。Claudeのほうが、私が気持ちいいと感じる形で意図を返してくれて、使える量が減りにくい状態に設定もできている。だからClaudeです。

ClaudeのProやMaxのプランには、5時間ごとと1週間ごとの使える量の上限があり、チャットのClaudeとClaude Codeで同じ枠を使います(Claudeのヘルプ「Use Claude Code with your Pro or Max plan」)。毎日AIに仕事をさせていると、この上限に当たるかどうかが、使い心地に大きく効いてきます。

画像やデザインは、ClaudeからCodexとGrokを呼ぶ

全体としては、Claudeが全ての起点です。そのClaudeに画像を生成させたり、デザインのようなものを作らせたりするときに、CodexやGrokを呼び出して使わせています。

図解

  1. Claude

    全ての起点。頼む相手はいつもClaude

  2. 画像生成・デザイン

    が要る仕事が出てきたら

  3. Codex・Grok

    Claudeが呼び出して、作らせる

画像やデザインは、呼び出して任せる(赤堀の使い方)

再現イメージ

私

次の提案書の表紙に使う画像を作って

Claude

提案書の中身から、表紙の案を決めました。画像はCodexを呼び出して作らせます。

Codexが作った画像です。提案書に入れる前に、画像の中の文字を確かめてください。

Claudeに頼むと、ClaudeがCodexを呼ぶ流れ(収録で話した使い方を会話の形にしたもの。実際の文面ではありません)

頼む相手はClaude 1つのまま、作業だけをほかのAIに回す、という形です。呼び出し方の例を1つ挙げておきます(動画では話していない補足です)。Codexには、画面を開かずにスクリプトから動かす非対話モード(codex exec)があり(OpenAI「Non-interactive mode」)、GrokのGrok Buildにも、スクリプトやボットから使うためのヘッドレスモード(grok -p)があります(xAI「Headless & Scripting」)。作業を任せる道具どうしなので、Claude Codeにこうしたコマンドを使わせれば、ClaudeからCodexやGrokに仕事を渡せます。

9月の時点の私の使い分け(経営の壁打ちはClaude、制作はCodex、日々の情報整理はGrok)は、AIを一つに絞れなくなった。経営と制作で3つのCLIを使い分けている理由に書きました。大筋は同じです。この回で話したのは、それをClaudeから呼び分ける形です。

Geminiは、メールと議事録。4が出たが、会社のWorkspaceではまだ

Geminiも並べて入れています。GeminiのAIエージェントのAntigravityも入っていますが、今の私の環境では、あまり使っていません。どちらかというと、Gmailの返事や、Google Meetの議事録に使っているくらいです。

「Antigravity、久しぶりに聞きましたよ」と笑いも起きましたが、使っている人は使っています。ただ、所によると、私たちが仕事で使えるGeminiのモデルは、ClaudeやCodexのモデルより2〜3世代古い感覚で、仕事ではまだ物足りない、というのが収録時点の正直なところです(収録では「全然使い物にならない」と言っていました)。

収録では「今3.8で、ちょうど4が出たところ」と話しました。公式の発表で確かめると、次のとおりです。

項目確かめたこと(2026年10月17日)
新しいモデルGoogleは2026年10月13日に「Gemini 4 Argon」を発表した
使える人発表では、個人向けのGoogle AI ProとUltraの契約者が、Geminiアプリで使える。Antigravityでも、ProとUltraの契約者が使える
開発者向けGemini APIのモデル一覧に「Gemini 4 Argon」が載り、Google AI Studioで試せる
その前のモデルその前に出ていたモデルには、Gemini 3.8 Flashがある
会社のGoogle Workspace発表には書かれていない。私たちの会社のWorkspaceでは、収録した10月15日の時点でまだ選べなかった

出典:Google「Gemini 4 Argon」のGeminiアプリでの提供(発表ページ)、Gemini APIのモデル一覧、Google Antigravity。いずれも2026年10月17日に確認。会社のWorkspaceで使えるかは、管理者の画面とGoogleの案内で確かめてください。

Google Workspaceを入れている会社は多いと思うので、4が会社のWorkspaceでしっかり使える状態になったら、「すごい、Google」という人は増えると思います。所も、それを期待しています。ただ、私たちはまだ触れていません。所によると、Google AI Studioという別のサイトなら使えるそうですが、そこまでして検証するかというと、まだいいかな、とのことでした。所のGoogle熱は、今は低めです。

結局、実務で使えないと意味がありません。実務の環境、つまり会社のWorkspaceの上でまだ使えないなら、今検証してもね、という話です。それより優先順位の高いものは、いくらでもあります。所も、使える人が限られてしまうと会社の中で使えず、あまり意味がないものになってしまう、と話していました。

もちろん、あくまで今の話です。所が言うとおり、今後Googleがぐんと来る可能性も、もちろんあります。どうせいつかは、Googleでも仕事がちゃんと回る形になります。だから最終的には、何を使ってもいい、が答えだと思っています。

CTOの使い方:計画はClaude、決まった修正はローカルLLM

所も、業務でメインに使っているのはClaudeです。ClaudeからCodexを呼び出し、さらに、自分のパソコンの中で動かすAI(ローカルLLM)も、Claudeから呼び出しています。ClaudeからCodex、ClaudeからローカルLLM。Claudeを起点にするところは、私と全く一緒でした。

違うのは、仕事の中身です。所によると、私は自分のコンテキスト(AIに渡す、自分や会社の情報)を使って、動画編集や会社の提案など、考える仕事が多い。答えが測れない、未知数の仕事です。確かに私は上流の工程(何をどう作るかを考える段階)が多いので、いろいろな視野や視座で考えてもらい、できたものの設計を誰かにお願いする、という使い方が多い。頭が良ければ良いほうがいい、という使い方です。

所は、もともとシステムエンジニアです。プログラムを改修したり修正したりするとき、計画はClaudeで立てます。でも実際に手を動かすのは、決まりきった作業なので、軽いモデルのHaikuくらいでも十分です。最近出たClaude Haiku 5.5(Anthropicが2026年10月7日に発表した小型のモデル。Anthropicの発表)に任せてもいい。ただ、Claudeの使える量は削りたくない。そこで、自分のパソコンで動くローカルLLMに投げます。

図解

  1. 計画

    Claudeが、どこをどう直すかを決める

  2. 修正

    決まった作業を、自分のパソコンのローカルLLMに投げる

  3. 確認

    直したものを、Claudeがチェックする

計画はClaude、決まった修正はローカルLLM(所の使い方)

所が自分で試した性能テスト(ベンチマーク)では、Claudeが立てた計画どおりに直す仕事なら、ローカルLLMの出来がとても良かったそうです。だからローカルLLMにはそこだけを頼み、直したものはClaudeで確かめます。ローカルLLMは自分のパソコンで動くので、使うたびの料金はかかりません(パソコンと電気代は別です)。

効き目は大きいようです。所はClaudeのアカウントを複数持っていますが、ローカルLLMに回さなければ、1週間で全部使い終わってしまうと話していました。ローカルLLMの使い方次第で、雲泥の差になります。

ローカルLLMそのものの話は長くなるので、収録の途中で「別の動画にしよう」となりました。中身と入れ方は、同じ日に撮った別の回で詳しく話しています。

Grokで拾い、Claudeで作り、Codexで確かめる

所の軸は、Claude、Codex、ローカルLLMの3つです。あとはGrokも使います。GrokはXの情報収集に使っています。

AIの時代は、1〜2か月前の考え方がもう古くなります。情報はあふれていて、どれが正しいのかも分かりません。そこで所は、Grokで拾った情報をClaudeに全部読み込ませて、「最新の手法や考え方にのっとって開発してくれ」と常に頼んでいます。古い考え方で作ってしまうのをなくす働きかけを、Grokでやっている、ということです。最新情報を取るならGrok、Xが早い、というのが所の考えです。Grokには、Xの投稿を検索して読む仕組みがあります(xAIのドキュメント「X Search」)。

Xからは、海外の人もよく使うGitHub(プログラムを預けて共有する場所)にもたどり着きます。みんなが作ったものがたくさん置いてあるので、AIを使った何かを作るなら、たいてい出来上がっているものがある。それを使って自分用にカスタマイズするのが一番いい、と所は言います。GitとGitHubの違いは、同じ日に撮った「AnthropicのScion」の回で、所が図書館にたとえて話しています(YouTube)。

品質管理は、Claudeで作ってCodexで確かめる

所は今、ほかの5〜6社で、プログラムの品質管理を任されています。最近多いのは、誰が見ても完璧なシステムだったのに、どこかに穴(脆弱性)が開いていて、そこを突かれて内部の情報を覗かれてしまう、という話です。所の役割は、その穴をなるべく見つけて塞ぐことです。AIを使った攻撃がどこまで広がっているかは、サイバー攻撃はAIのせい?で、公的機関の資料をもとに確かめています。

そのために、プログラムのコードをClaudeに読み込ませて設計書を書かせ、理解させた上で、どこが抜けているかを全部洗います。作業はClaude、確認はCodexです。

図解

  1. 拾う

    Grokで、Xから最新の手法や考え方を集める

  2. 作る

    Claudeにコードを読ませ、設計書を書かせて、作業する

  3. 確かめる

    作業し終わったものを、Codexが確認する(ダブルチェック)

  4. 戻す

    問題なければOK。ダメなら、もう一度Claudeが作り直して確認させる

Grokで拾い、Claudeで作り、Codexで確かめる(所の使い方)

作らせたAIとは別のAIに確かめさせるやり方は、ChatGPT・Claude・Geminiを社内で比べる前にに、AiWiLLでの運用と、効くための条件(確かめる側のAIが、会社の資料を読めること)を書いています。

立場で、使い方は全然違う

ここまで話して、経営者とエンジニアの立場では、同じツールでも使い方が全然違うことがはっきりしました。違うということは、いろいろな使い方ができるのがAIだ、ということでもあります。

経営者(赤堀)エンジニア出身のCTO(所)
主な仕事考える。上流の工程。答えが測れない仕事作る、確かめる。答えが決まっている作業も多い
Claude全ての起点。会社の情報を読ませて、動画編集・アジェンダ・提案書・壁打ちメイン。計画を立て、コードを読んで設計書を書き、作業する
CodexClaudeから呼んで、画像やデザインClaudeの作業を確かめる係
Grok調べ物。言ったことをすぐやってほしいとき。画像もXから最新の作り方を拾う
ローカルLLM(この回では話していない)決まった修正。Claudeの使える量を節約する
GeminiGmailの返信、Meetの議事録音声と動画(ナレーション)
大事にしていること頭が良ければ良いほどいい使える量を削らない。二重に確かめる

仕事の種類でも変わります。営業の人の使い方と、マーケティングでの使い方と、採用での使い方は、また全部変わってきます。だから、こうやっていろいろな人と知識をシェアしていくのが、とても大事です。しかも、定期的にキャッチアップしないといけません。

最初の「どのAIを使ったらいいか」も、その人の立場や業務、目的によって、かなり変わります。だから「これを使えば間違いない」と一概に言うのは難しい。それでも、汎用的に頭がいいところ、上流の工程は、とりあえずClaudeを使っておけばいいと思います。あとはサブで、自分の業務に合わせて、画像を生成したいならCodexやGrokを使うのもいい。そんな感じです。

所も、業種や業務によっても全然違うので、自分に何が合っているのか分からない人は一度ご相談いただければ、と話していました。迷ったら、一度ご相談ください。

4つのAIの性格(2026年10月15日時点の、2人の感覚)

最後に、各ツールの特徴を足しました。性能を同じ条件で測った比較ではなく、2人が毎日使っていての感覚です。

ChatGPTは「目がいい」

ChatGPTは、すごくバランスのいいAIです。そのうえで、どちらかというと目がいい、と私は思っています。だから、デザイン系の仕事や、コンピューターユース(AIが画面を見て、パソコンを操作すること)は、ChatGPTのほうがいいと感じます。

Claudeは、文脈をまとめて上流をつくる

Claudeは、文脈をまとめて指示を出すことや、上流の工程を作っていくことが素晴らしいと思っています。ここまで書いてきたとおりです。

Grokは、言ったまんま、速く動く

Grokは、すごくストレートです。「これやって」と言ったら「はい、やりました」。この心地よさがあります。レスポンスが速いんです。私も、リサーチではGrokをよく使います。言ったことを言ったまま実行する。しかも速い。調べ物や、自分が言ったことをパッとやってほしいときは、Grokがいいです(その分、気をつけることもあります。下の「Grokに任せるときに守ること」に書きました)。

しかもGrokは、手札がとても多い。画像の生成、動画の生成ができ(xAIのドキュメント「Imagine Overview」)、声も再現できるようになってきました(xAIは2026年7月31日に、人物の画像と声を参照すると、どの場面でも同じ顔と同じ声になる機能を発表しています。Imagine Video 1.5 with References)。

Grok Botは、自分のパソコンを持ったAI

さらに、Grok Botというものが出て、AIが自分のパソコンを持ち始めました。xAIは2026年8月11日にベータ版として公開し、AIがクラウド上に自分のコンピューターを持って、いつも使っているツールにサインインし、こちらがパソコンを離れても作業を続ける、と説明しています(xAI「Introducing Grok Bot」)。8月26日からはSuperGrokの全プランなどに含まれ、そのコンピューターではブラウザとターミナルが使える、としています(xAI「Grok Bot is now included with more plans」)。

そのAIにブラウザを開かせて、いろいろなサービスにログインできるようにしてあげれば、あらゆるサービスをAIが操作してくれる。そこがGrokの面白さです。所は、これはまさに今の私の環境だと言いました。私は手元のノートパソコンから会社のデスクトップにつないで、AIに作業させています。パソコン1台をAIに使わせているのと同じです。その環境の作り方は、スマホからClaude Codeを動かす「常時起動PC」に書きました。

とりあえず雑に何でもAIにお願いしたい人には、Grok Botは結構おすすめです。所は、マイナーな最新情報もXから拾ってくれるので、仕事に使うなら市場調査が一番いいかもしれない、と話していました。

Geminiは、音声・動画と、メールの文章

聞き手から「Geminiは、もう熱量がないということ?」と聞かれて、所は少し考えてから答えました。今はClaudeでも、動画の編集ができてしまっています(この動画もそうです)。そのうえでGeminiのいいところは、音声と動画がピカイチなことです。動画の「ここからここを切り取って、うまく編集して」もできるし、話している人の声や話し方の抑揚を学習したモデルが裏にあるので、当て込むだけで、ナレーションをすごく自然に作ってくれる。

私は、文章も意外と悪くないと思っています。ブログを書くのはさておき、メールの文章を作るのはすごく楽です。あまり違和感がなく、自分のGoogleカレンダーから空いている日程を入れてくれます。GmailでGeminiが会議の候補の時間を出してくれる機能は、Googleのヘルプで説明されています(Gemini in Gmail で会議の時間を提案する。使えるのは、対象のWorkspaceやGoogle AIのプランです)。メールの返信は、Google Workspaceの中でGeminiが一番活躍しているところだと思います。

ただ、所が言うとおり、最近はスプレッドシートもスケジュールも、ChatGPTに投げれば全部やってくれます。私も、Claudeのチャットで「下書きを入れといてね」と頼むことが多い。そう考えると、Googleならではの良さはなくなってきた、と所は言います。

それでも、所も私も、未来に期待しています。今でもAntigravityがあるので、大枠のことはできます。一定以上の品質なら満足できる、という境目(閾値)があるとすると、Geminiは今、そこにあと少し届かない。4が会社のWorkspaceで使えるようになれば、その境目を超えるんじゃないか、と思っています。

Grokに任せるときに守ること

Grokの「言ったまま動く」は、良し悪しです。もちろん、安全のための仕組み(セーフガード)はついています。それでも、ChatGPTやClaudeなら「規約違反になりそうなので」と止まる頼みごとでも、Grokは指示どおりに進めようとすることがある、というのが私の感覚です。たとえば、あるサイトのデータベースをまるごと集める(スクレイピング)ような頼み方をすると、ChatGPTやClaudeは「スパムボットのようになるからダメです」と止めることがあります。

だから、守るのは頼む側です。

  • サイトの利用規約を守る:スクレイピング(サイトのデータを自動で集めること)を禁じているサイトもあります。AIに集めさせる前に、そのサイトの規約を人が確かめてください。採用媒体での例は、採用スカウトをAIに丸投げしたらに書いています。
  • AIに渡すアカウントは、AI用に作ったものだけ:AIにブラウザを操作させ、パスワード管理のツールでログインできるようにすると、いろいろなサービスを任せられます。そのときAIに渡すのは、AI用に作ったアカウントだけにしてください。会社や個人の大事なアカウントは渡しません。

仕事別:どのAIに頼むか(早見表)

収録で話した使い方を、仕事ごとに並べ直しました。私たちの使い方で、どの会社にも当てはまる正解ではありません。「人が確かめること」の列は、動画では話していない補足です。

仕事起点足すもの人が確かめること
提案書・訪問のアジェンダ・壁打ちClaude(会社の情報を読める状態にして)—相手と自社の事実が合っているか
動画編集Claudeナレーションの声ならGemini切った所、言い間違い
画像・デザインClaudeClaudeからCodexかGrokを呼ぶ画像の中の文字
メールの返信・日程調整Gmailの中ならGemini。Claudeのチャットでも下書きできる—宛先、日時、送る前の文面
会議の議事録Google MeetならGemini—決まったことと宿題
最新情報・市場調査Grok(Xから拾う)拾った情報をClaudeに読ませて作る出どころと日付
プログラムの修正Claudeが計画決まった修正はローカルLLM、確認はCodex確認で返ってきた指摘を直したか
パソコンや画面の操作ChatGPT、Grok BotAI用のアカウントサイトの規約、渡したアカウント

この使い分けが向かない場合と、先に決めること

どんな会社にも同じように合うわけではありません。次のことは、始める前に確かめてください。動画では話していない補足も含みます。

  • 会社で決めたAIがある:会社でMicrosoftやGoogle Workspaceを使っていて、そのAIを使うと決まっているなら、まずはそれで構いません。持論のとおり、今使いやすいもの、会社に入っているもので良いと思っています。
  • チャットで足りている:AIに長い作業を任せることがないなら、AIどうしを呼び出す仕組みはまだいりません。ClaudeからCodexやGrokを呼ぶ使い方は、作業を任せる道具(Claude Codeなど)を入れてからの話です。
  • 1つのAIに寄せると、上限で止まる:起点を1つにすると、そのAIの使える量の上限に当たったときに、仕事も止まります。所がローカルLLMに決まった修正を回しているのは、この上限に当たらないためでもあります。
  • 使える量と料金:AIを増やすほど、プランの料金と使える量の管理が増えます。それぞれの料金とプランは、公式の料金ページで確かめてください。
  • どの情報を、どのAIに渡すか:起点のAIには、自分や会社の情報を読ませます。呼び出す先のAIにどこまで渡していいかも含めて、どの情報をどのAIに触らせていいかを先に決めておいてください。
  • 新しいモデルは、会社のプランで使えるとは限らない:Gemini 4 Argonのように、発表されても、会社のプランではまだ選べないことがあります。

持ち帰り:まずClaudeを1つ決めて、会社の説明を1枚読ませる

最初の一歩は、Claudeを1つ決めて、会社の説明を1枚読ませることです。画像が要る仕事が出てきたら、CodexかGrokを足します。

試したら、次の3つを確かめてください。

  • 会社の説明を読ませたClaudeは、いちいち説明しなくても、自分の会社に合った提案書やアジェンダの下書きを出してきたか。
  • 1週間使って、使える量の上限に当たったか。当たったなら、どの仕事で多く使ったか。
  • 画像やデザインのように、Claudeだけでは足りなかった仕事は何か。そこが、CodexやGrokを足す場所です。

決まった頼み方を1行で呼び出せるようにしておくやり方は、AIに教えた仕事を1行で再現する「スキル化」入門に書いています。

まとめ

どのAIを使えばいいかは、立場と仕事で変わります。そのうち何を使っても同じになるので、今使いやすいもの、会社に入っているもので構いません。そのうえで、2026年10月15日時点の私たちの答えは、起点はClaude、です。会社の情報を読める状態にしたClaudeに頼み、画像やデザインはClaudeからCodexやGrokを呼ぶ。エンジニアなら、Claudeで作ってCodexで確かめ、決まった修正はローカルLLMに回して、使える量を守る。最新の情報はGrokでXから拾う。Geminiは音声とメール、ChatGPTはデザインと画面の操作。そして、立場ごとの使い方を、定期的に持ち寄ることです。

最初の一歩として、Claudeを1つ決めて、会社の説明を1枚読ませてみてください。

※撮影日(2026年10月15日)時点の内容です。各AIのモデル・機能・プランは2026年10月17日に公式の発表とヘルプで確かめた内容で、変わることがあります。AIの性格は2人が使っての感覚で、同じ条件で測った比較ではありません。

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